saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

第3話 ーーー 知識は禍いなり(09)

これらの経文は 仏陀の最大の弟子のひとり シャーリプトラ ( 舎利弗,舎利子)に向かって語りかけられているなぜシャーリプトラなのか ? 第1話で 私はあなた方に 七つの段階 梯子の七段がある ということを話した 第七は 超越だ 禅,タントラ,道(TAO) ーー …

第3話 ーーー 知識は禍いなり(08)

その恐怖を回避するために われわれは,可能な限り 長く生きられるような方向に向かいはじめる そして,われわれは 自分たちの生活を安全にしようとする われわれは妥協しはじめる どんどんと安心,安全を固めだす その恐怖のためだ われわれは 麻痺してしま…

第3話 ーーー 知識は禍いなり(07)

そしてもうひとつ三番目の状態がある 中身が消え失せたとき,客体が消え失せたとき 主体も 長くは 持ちこたえられない それらは 共存するものだからだ それらは お互いに生産し合っていた 主体が ひとりに なってしまったら,それはもうほんの少しの間 ただ…

第3話 ーーー 知識は禍いなり(06)

原始人もまた絵で考える 最古の文字は みな象形文字だ中国語は象形文字だ あれは アルファベットを持たない最古の言語だ夜,あなたは ふたたび原始的になる 昼間の教養など忘れて,あなたは絵で 考えはじめる それは 原始人とまったく変わらない そして あな…

第3話 ーーー 知識は禍いなり(05)

洞察とは ひとつの無思考状態を言うそれは思考のプロセスの中の ひとつのすき間,幕合いなのだ そして,そのすき間の中に 一瞥が 〈真実〉が ある 英語の “ 空っぽ(empty) ” という言葉は “ 暇である ” “ 手がすいている ” という意味の語源から来ている も…

第3話 ーーー 知識は禍いなり(04)

それが クリシュナムルティの言う「否定は静寂なり」の意味なのだ洞察というものは 否定の力をもっている そして何かが否定され その代わりに 何も据えられなかったら 何かが壊され そこに 何も置かれなかったら その場所に補充されなかったら そこには 静寂…

第3話 ーーー 知識は禍いなり(03)

つい先日,私はひとりの求道者と話をしていた 彼は求道者としての性質を備えてはいるが 知識という重荷をしょい込んでいる 私が彼に話をしている間に 彼の目には 涙があふれ 彼のハートは いまにも開こうとしていた すると,まさにその瞬間 ーー 心(マインド…

第3話 ーーー 知識は禍いなり(02)

( 知識の木の実を食べることによって堕落した という聖書の物語は本当だ 世界の ほかの経典類で あの上を行くものはない あのたとえ話は たとえ話の決定版だ ほかの どんなたとえ話も あれだけの高みと洞察に達してはいない ) 人間が知識を通じて堕落したと…

第3話 ーーー 知識は禍いなり(01)

“ ここでは,おおシャーリプトラよ,形象は空(くう)であり,そしてまさに空(くう)そのものが形象である。 空は形象と異ならず,形象は空と異ならない。 およそ形を持ったものはすべて空であり,空なるものはすべて形象である。 同じことが感覚,知覚,衝動,…

第2話 Q&A 最後の質問 (02)

先日 こんな話を読んでいた ーー二人の探検家がアマゾンのジャングルで出会った 以下が そのときのやりとりだ 最初の探検家 ーー 「私が ここへやって来たのは 彷徨への衝動が私の血潮にうずいているからです 文明には ほとほと嫌気がさしました 私は原始の…

第2話ーーーQ&A 三番目の質問 (07)

・・・死とは 生のクレッシェンドにほかならないからだ その中には最大のオーガズムが潜んでいる その中には最大の自由が潜んでいる死とは,神と愛を交わすことにほかならない あるいは,神があなたと愛を交わすと言ってもいい 死とは宇宙的な,全面的なオー…

第2話ーーーQ&A 三番目の質問 (06)

「 死という地点において知識は破錠する。そして我々は存在に開くのだ 」 それはあらゆる時代を通じて仏教の根本体験であり続けてきた 仏陀は誰かが死ぬと必ず 彼の弟子たちを,火葬の薪の上で燃える体を見にやったものだ そこで瞑想するために 生が無である…

第2話ーーーQ&A 三番目の質問 (05)

( .そのときには,あなたは〈全体 whole〉の中に 消え去ってゆく それが ニルヴァーナ (涅槃) だ ) 論理実証主義者というのは とても論理的に見える けれども,彼らは 何かを見落としている なぜならば,現実(リアリティー)というのは はるかに論理を越えた…

第2話ーーーQ&A 三番目の質問 (04)

それが アヴヤークリトーパデーシャ ーー 語られざる言葉,発せられざる言葉と呼ばれる 静寂が,それほどまでに実体のある それほどまでに確固とした,手ごたえのあるものになっていた 静寂が それほどまでに本物の それほどまでに実存的なものになっていた …

第2話ーーーQ&A 三番目の質問 (03)

禅僧たちは,2500年の間 「 それは何か ? 」ということを瞑想し続けてきた 何が 伝えられたのか ? 厳密には 何が与えられたのか ? ーー実際には 仏陀から マハーカーシャパに与えられたものなど何もありはしない マハーカーシャパは 突然 何かを 理 解 した…

第2話ーーーQ&A 三番目の質問 (02)

ウパニシャッドの中にひとつの物語があるスヴェタケトゥ(Svetaketu) が 彼の師のところから両親の家に帰って来た 彼は すべてを学んでいた 彼の父,偉大な哲学者のウッダーラカ(Uddalaka) は 彼を見ると こう言った 「 スヴェタケトゥ 表に出て あそこに見え…

第2話ーーーQ&A 三番目の質問 (01)

【 三番目の質問 】 “ ナーガルジュナ(龍樹菩薩) のシュンニャヴァーダ(sunyavada 空観) と, アヴァヤークリトーパデーシャ(avyaktitopadesha) ーー世尊仏陀の語られざる,定義され得ざる教え ーーとの間には何か違いがあるのですか ? ” そこにはまったく …

第2話・・・Q&A 二番目の質問 (06)

(…あなたの 生の中の名詞や代名詞を落とし そして,動詞を生かしなさい仏陀は言う 真実は踊り手の中に見て取れる そこに踊り手はなく,ただ 踊りだけがある )川を見れば そこには ただ川となって流れていること (rivering) だけがある 一本の樹を見れば そこ…

第2話・・・Q&A 二番目の質問 (05)

あなたはまさに この瞬間に自由なのだ ! 私は あなたに まさにこの瞬間,悟りを宣告する だが,あなたは私を 信頼しない あなたは言う 「それはそうですよ,バグワン でもちょっと,どうしたら悟った人間に な る ことができるのか教えてください」ーー その…

第2話・・・Q&A 二番目の質問 (04)

これが あなたに起こっていることだ 必死になって つかまえようとし その実 つかまえるものと つかまえられるものの両方であるのは〈自分〉なのだ その阿呆らしさを見てごらん そして,まさに その見るということによって それ から自由になるのだ なされる…

第2話・・・Q&A 二番目の質問 (03)

( そうしたら,明け渡す必要など何もない なぜならば あなたは 自分がいないということを 知っているからだ 自分がいない ということを知ることこそが 明け渡しなのだ ) それは私に明け渡すという問題じゃない それは神に明け渡すというような問題でもない …

第2話・・・Q&A 二番目の質問 (02)

あなたは,“私の明け渡しは目標志向です” と言う 自我(エゴ) はつねに目標志向だそれはいつも貪欲で,いつも略奪ばかりしている それはいつも,もっと,もっと,もっと と追い求める それは “ もっと ” の中で生きているのだ もしあなたが お金を持っていれ…

第2話・・・Q&A 二番目の質問 (01)

「二番目の質問 ーーー」 “ 私の明け渡し(surrender) は目標志向です。 私は自由を勝ち取るために 明け渡しているのです。 ですから,それはまったく本物の明け渡しではありません。 私はそれを見守っています。 けれども,問題は それを見張っているのが いつ…

第1話ーーー七段の梯子 (17)

その超越的な視界(ヴィジョン) から見たらあなた方の持っているものこそ空っぽだ あなた方のヴィジョン あなた方の神経症的なヴィジョンから見たら 私の持っているものが空しい 仏陀は,あなた方から見ると空虚に見える ただの純粋な空 ーー あなた方の観念…

第1話ーーー七段の梯子 (16)

小話をひとつ ーー ある聖者が新しい弟子にこう言った 「宗教的な生き方についての お前の見解や 何がお前をそうさせたのかというようなことを すべて書き出してみるがよい 」その弟子は引きさがると,それにとりかかった 1年後,師のもとに戻って来て言う…

第1話ーーー七段の梯子 (15)

“ 聖なる観自在菩薩が彼方に至る知恵を究めつつあったとき,彼が高みから見おろすと,目にはいるのは五つのあつまりばかりであり,それらも実体は空であることを看破した。” その地点から見ると・・・・・・ たとえば,ついさっき私は 私は あなたの中のブッ…

第1話ーーー七段の梯子 (14)

美しい話だ・・・これが菩薩の境地と呼ばれる 消え去る用意ができていて にもかかわらず,肉体に,心(マインド) に 世間に,時間と空間に踏みとどまっている者 ほかの人たちを助けるために ーー 仏陀は言う 瞑想は自分の問題を解決するには充分だ が,そこに…

第1話ーーー七段の梯子 (13)

“ 聖なる 観 自 在 (アヴァローキテーシュヴァラ) 菩薩が彼方に至る知恵を究めつつあったとき ” 経文は言う この彼方の境地は静的なものではない それはひとつの運動なのだ それは川のようなひとつのプロセスなのだ,とそれは名詞じゃない それは動詞なのだ …

第1話ーーー七段の梯子 (12)

アヴァロキタ(正しくはアヴァローキテーシュヴァラ) というのは仏陀の一名だ その文字通りの意味は,上方から見おろす者 第七の中枢(センター),サハスラーラ,超越の寺院に立ち そこから見おろす者ということだ物事の必然として,あなたの見るものは何につ…

第1話ーーー七段の梯子 (11)

(…それは陰であって,陽ではない それは〈母〉だ 〈父〉じゃない) 神を〈父〉としてとらえるキリスト教の概念は あまりビューティフルなものではない それは男のエゴ以外の何ものでもない 男のエゴは 神が〈彼女〉であり得るということを思い浮かべることも…