『人間は神に何を捧げられるか ?』(17)
ブッダが
『あなたは何を達成されたのですか ?』と 聞かれた。
涅槃(ニルヴァーナ)を、光明を得た時、彼は「あなたは何を達成されたのですか ?」と 聞かれた。
ブッダは 言った。
「私は何も 達成していない。 ただ、自分と ともに 常にあったものを 得た だけのことだ」
「むしろ反対に、私は 何かを なくしてしまった。 私は何一つ 達成していない。
私は、私とともにあった マインドをなくした。 そして、私と常にあった “それ” を達成した」。
「しかしそのマインドのせいで、 “それ” が 見えなかった、見ることが できなかったのだ」
それは 我々の選択だ。
真実を映すスクリーンは、我々の 選択だ。
そして、真実を 被っているのが マインド だ。
この生の惨めさは、我々が 選んだことだ。
誰の責任でもない。
あなたは 何生にも渡って、そんな生き方を 続けている。
あなたは 続けてきた。
そのうえ さらに、何生も また そんな生き方を続ける。
そして、誰も あなたの そんな生き方を
壊すことは できない。
誰も あなたを そんな生き方から
抜け出させることは できない。
それは あなたの 自由 だ からだ。
唯一 あなただけが、そういう生き方から ジャンプできる。
決意した瞬間、あなたは ジャンプ できる。
「俺は 何生にも､何生にも渡って、そうした無知の中に生きていた。 なのにどうやって、一瞬の内に ジャンプできるものか ? 俺は 実に 数多くの生を、無知の中に生きてきた。 その俺がどうして ?」といった 考え方を してはいけない。
あなたは 一瞬の内に ジャンプできる。
なぜなら、全ての生は、あなたが決めた ことだ からだ。
その決意を 変えなさい。
そうすれば、全てが 変わる。
それは ちょうど 次のようなことだ。
もしあなたが この部屋に 何年もいたとして
この部屋が ずっと暗かったと する。
そのときあなたは「どうして ずっと暗かったこの部屋に、まさにこの瞬間、蝋燭の火を灯すことができる ? ずっと暗かったんだよ !
何年もの間、暗かったんだ。 なのに、どうやって 一本の灯っている蝋燭に、その暗闇を追い出せる ?
俺達は、何年も何年も この闇と戦わなきゃならない。 蝋燭は 何年も何年も 戦わないといけない。 そうやって初めて、闇を追い払うことができる。
なぜなら 闇は過去であり、歴史だから それは 長い、深い根を持っている」と 言うだろうか ?
でも 明かりをつければ、闇は ない。
(17)終わり(18)ヘ 続く
