saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

第1章「人間 −− 永遠と永遠の架け橋」(02)


f:id:saleem:20230309145318j:image

(02)

( そして、その新しい生、新しい力、新しいエネルギーによって あなたを支配してきた 諸々のものが、ただただ 消え去る。)

 

それらと 闘う必要は ない。

自分の中の 怒り、貪欲、セックスと 闘うことだ。

というのも、あなたは 弱い。

ゆえに、実際のところ、貪欲、怒り、セックスなどは 問題ではない。

弱さこそが 問題だ。

 

一度、内側の さらなる強さを 感じるようになれば、

自分が存在するという 内なる感覚と ともに、あなたのエネルギーは 一点に集約され、結晶化され、本質的自己が 誕生する。

 

覚えておきなさい。

自我ではなく 自己が 誕生するのだ。

エゴとは、偽物の 自己(セルフ)だ。

自己を 持っていないにも関わらず、

自分が自己である と 信じてしまう。

それが 自我だ。 エゴとは、 偽りの自己だ。

あなたは 自己ではない。

それでも、あなたは自分が 自己であると 信じていられる。

 

真理の探求者、ムーリンガプッタが ブッダのもとにやってきた。

ブッダは 彼に こう聞いた。

「あなたは 何を探しているのだね ?」と。

ムーリンガプッタは こう言った。

「私は 自分の自己を探しているのです。 私を 助けてください !」

するとブッダ

「私の言うことに すべて従うこと」という約束を求めた。

するとムーリンガプッタは 泣き出し、こう言った。

「どうして約束など できるでしょう ?

私 というものは 存在しません。

私は まだ 存在していません。

なのに、どうして約束など できるでしょう ?

明日 自分が何をするのかも、 わかりません。

約束できる自己が 存在しないのです。

だから、私にできないことは 要求しないでください。

やっては みます。 それだけは言えます。

あなたが おっしゃったことを やってみます。

でも『あなたがおっしゃったことは何でもする』とは 言えません。 それをするのは 誰でしょう ?

私は 約束できるものを、約束を成就できるものを探しています。 でも今、私というものは、まだ 存在しないのです」と。

 

ブッダは言った。

「ムーリンガプッタ、その言葉を聞くために、聞いたのだよ。

もしあなたが約束したなら、あなたを 門前払いしただろう。

もしあなたが『私はあなたの おっしゃることを やります』と 約束したなら、あなたが自己を真に 探求する人間ではないということが、私には わかっただろう。

探求者とは『自分は まだ存在していない』と 知っているべきだからだ。

でなければ、一体 何のために 探求するのだろう ?

もし あなたが すでに在るなら、探求の必要はない。

あなたはいない !

そして本人が そう感じるなら、エゴは 蒸発する」と。

 

エゴは まったく存在していない 偽りの観念だ。

「自己」とは、約束できる中心 という意味だ。

 

その中心は 絶えず意識的であること、

常に 気づいていることによって 生み出される。

あなたの行為に 意識的でありなさい −−− 

あなたが 座っている。

そして 今、あなたは 眠ろうと している。

今、眠りが訪れつつある。 あなたが眠りに落ちていく。

あらゆる瞬間に 意識的であろうと しなさい。

 

すると、あなたの内に 中心が生まれるのを 感じ始めるだろう。

ものごとが 結晶化され始め、核が 現れてくる。

 

そうなると、あらゆるものが 一つの核に関連して 存在するようになる。

 

我々には 核が ない。

ときたま、我々は核を感じることがある。

だがそれは、周りの状況が あなたを意識的にする 瞬間だ。

 

もし咄嗟の状況で、非常に危険な状況に 遭遇すれば、その危険な状況で意識的に なるために、

自分の内の核を 感じ始めるだろう。

 

もし誰かが あなたを殺そうとしたら、

その瞬間、考えること は できない。

その瞬間、あなたは無意識では いられない。

全エネルギーが集中され、その瞬間に確固たるものと なる。

過去に 動くことはできない。

未来に 動くこともできない。

まさに その瞬間が全てになる。

 

そしてその時、あなたは 殺す者だけを意識しているのではない。

殺される者 −−− 自分自身のことも 意識している。

 

その微妙な 瞬間のなかで、あなたは 自分の内に 核を感じ始める。

だから 危険なゲームが 人々をひきつけるのだ。

 

 

(02)終わり(03)へ 続く