saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

「究極の錬金術」翻訳 : スワミ.ボーディ.イシュワラ

「相反するものが互いに補い合う」 (10)

 

たとえば、私が 黒板に 何かを書いているとする。

私は 黒板を使っているが、白いチョークで 書いている。

黒板の上に 白いチョークで書くと  コントラストが生まれ、明瞭になるからだ。

白い壁に 書くこともできる。

書くという動作は そこにある。

しかし、まるで 何も書いていないかのようだ。

というのも、コントラストが 存在しないからだ。

黒板は 白いチョークに 逆らっているわけではない。

それは 敵ではなく、友だ。

相反するものであって 初めて、白い線が より白くなる。

白い壁の上に 白いチョークで書けば、それらの特徴が まったくなくなる。

それらが どこにも 存在しないかのように。

 

では、敵とは 一体 誰のことなのか ? 

 −−− 白い壁、それとも黒板 ?  誰が敵だろう ? 

白い壁こそ、あなたの敵だ。

あなたの存在が 消えてしまうからだ。

黒板は 敵ではない。

実のところ それは友だ。

黒板の上では、白は より白く 明瞭になり、鮮明になる。

だが、私が黒板の上に 何かを書いている時、私の 主眼点、意図するところは 黒板を壊すことではない。

それよりも、私の意図するところは  白い線を明瞭にさせることにある。

もしあなたが 黒板を壊そうとすれば、黒板は敵だ。

その違いを 見なさい。

もしあなたが 白い塗料を塗って 黒板を駄目にしようとすれば、あなたは黒板を 敵と感じる。

あなたは黒板に 白い塗料を塗ることができる。

すると、そこには闘いがある。

 

が、あなたが黒板の上に 何かを書いている時

あなたの主眼点は 黒板にあるのではない。

実際、あなたは 黒板のことなど 決して気にしていない。

また 気にする必要もない。

黒板は あなたの意識の中にさえない。

それは 意識の周辺に あるだけだ。 あなたは 書く。

主眼点は 書くことであり  黒板を駄目にすることではない。

あなたは 自分が 書いていることを想起している。

そして 黒板は役に立つ。  決して邪魔にならない。

あなたの主眼点は、あなたに反するものではなく  あなたが達成しようとすることの上にあるべきだ。

もし 愛を手に入れようとするなら、憎しみを 破壊することではなく、積極的に 愛に関わることだ。

憎しみを破壊することは 絶対にできない ! 

憎しみを 壊すことは できない。

しかし 愛が あれば、全てのエネルギーが 変容される。

それは「愛の方向」へと 流れ出す。

あなたの エネルギー、本能といったものに 否定的になってはいけない。

肯定的で ありなさい。

そして 肯定的に何かを創造する時、遊び心で やりなさい。

それが あなたの 本性だ。 なぜ それと 闘うのか ? 

あなたが それを作り出した。

それは あなたの努力だ。

あなたは それを 創り出したい と思った。

それで、創り出した。

あなたが それを選択した。

それは あなたの 自由だ。

 

もし あなたが 怒るなら、それは あなたの選択だ。

どうして それに 逆らうのか ? 

それは あなたが選んだことだ !

 

何生もの間、あなたは 怒りを使ってきた。

だから 怒りは そこにある。

なぜ それに腹を立てるのだろう ? 

あなた以外に 誰も 怒りを選んではいない。

 

あなたが どういう人間であろうと、それは あなた自身の創造だ。

なのに それを否定的に 考えるのは馬鹿げている。

それよりも、自分は 内側にこんな狂人を 作りだせるのだから、本当に もっと多くのことができると 思ったほうがいい。

もし あなたが こんな地獄を作り出せるのだとしたら

なぜ天国を 作れないことがあろう ? 

が、地獄には関わらないほうがいい。

それより 天国に 関わり、天国を作り出し初めてなさい。

天国が創り出されたら、地獄は 見つからないだろう。

それは 完全に消え去る。

地獄は ひとつの 否定としてのみ存在するからだ。

地獄は ひとつの 不在としてのみ存在する。

天国が存在しなければ 地獄が 必要だ。

愛がなければ、憎しみが なければならない。

 

光が なければ、闇が 必要だ。

闇と 闘ってはならない、 光を 創り出しなさい。

光を創り出すことを 考えなさい。

光が存在すれば、闇は どこに存在するだろう ? 

が、あなたは直接、闇と闘うことができる。

その時は、 まったく光のことを 考えてはいけない。

闇と 直接闘い始めなさい。

だが あなたが 何をしようと、闇が壊されることは 決してあるまい。

その反対に、あなたが その闘いの中で、ぼろぼろになってしまうこともある。

どうして直接、闇と闘うことができる ? 

それは ひとつの 不在だ。

闇とは、光がない という意味だ。

だから どうか 光を創り出して欲しい。

 

 

(10)終わり(11)ヘ 続く