saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

第8話 ーーー Q&A 二番目の質問

「ここが 地獄だ」

二番目の質問ーーー

“ 人は地獄を通って行かなければいけない というのは本当ですか ? ”



あなたは 地獄を通る必要なんかない
あなたはもうすでに そこにいるからだ
ほかの どこに地獄を見つけるつもりかね ?

それこそあなたの 普通の状態だ
地獄 ーーー

地獄というのは どこか地中の奥深くにあるものだ などと思わないこと
地獄は あ な た なのだ
醒めていない あなたこそ 地獄の 何たるかなのだ
非知性的に機能している あなたこそ 地獄の正体なのだ

そして,数知れない大勢の人たちが 非知性的に機能しているために
世界は つねに 苦悶している
地球上にいる数えきれないほど大勢の 神経症的な人たち ーーー

そして,悟りを開かない限り
あなたは 多かれ少なかれ 神経症的なままだ
数えきれないほど たくさんの破壊的な人々 ーーー

というのも
創造性は あなたの知性が目覚めて はじめて可能になるからだ
創造性とは 知性の 一機能なのだ

愚かな人々は 破壊的でしかあり得ない

そして,世の中に横行しているのが それだ
人々は もっともっと ひどい破壊を 用意し続けている

あなた方の 科学者たちのやるのが それだ
あなた方の 政治家たちのやるのが それだ


ひとつ ビューティフルな話を 聞いたことがある
第二次大戦の後
神は 何が何だか わからなくなってしまった
神は わが目を 疑った
広島や長崎を 目のあたりにして
神は 自分がこんな手合いの人間を つくり出したことを 信じることができなかった

神は,まるで 過ちを犯したかのように
もう 一度 考え直しはじめた

動物までで やめておくべきだった
アダムとイヴなど つくり出すべきじゃなかった
なぜならば
人間は こんなにも 破壊的になってしまっているのだから ーーー

最後のチャンスを 与えるために
神は 世界から 三人の代表を呼び寄せた

ソ連から ひとり
アメリカから ひとり
イギリスから ひとりーーー

その 三者が 第二次大戦後 強い力を持った人たちだった
神は ロシア人に 尋ねた
「なんでお前は もっとひどい破壊を際限もなく 準備し続けているのか ?
もし何か必要なんだったら
ちょっと私に 言ってごらん
即刻 それをかなえてあげよう
だが もうこれ以上 破壊はならぬ」

ロシア人は ひどく横柄に神を見ると こう言った
「いいですか
第一に 我々は あなたがいるなんてことを 信じちゃいません !
我々には 我々の 三位一体が ある
マルクスレーニンスターリン

ーーーとても神聖とは言い難い 三位一体だ
が,共産主義者たちは その三位を信奉している

「我々は それを信じています
我々は あなたなんか 信じません
でも もしあなたが我々に あなたを信じさせたいのなら
何か証拠を 見せてくれなくちゃ駄目です」

「どんな証拠がいい ?」
神は 尋ねた

すると ロシア人が 言うには
アメリカを 撃滅してください
徹底的に撃滅してください !
アメリカと呼ばれる この病いの疵跡を ひとつ残さずにですよ
そうしたら我々は あなたを拝みましょう
そうしたら我々の教会も ふたたびお祈りをはじめるでしょう
我々の寺院も 開くでしょう
我々は あなたのために新しい神殿を つくりましょう」

神は ひどくショックを受けた
アメリカ全部を破壊する というまさに その考え ! ーーー


神が 黙っているのを見て
ロシア人は 言う
「で,もしあなたに それができなくても
心配はいりません
我々は いずれにせよ それをやるつもりですから
我々がやれば 少し長い時間がかかるでしょう
でも我々は それをやるつもりです !
そんなに悲しそうになさる必要はありません
もしあなたに できないんだったら ひと言 できないと言ってください 」


神は アメリカ人を見ると こう言った
「お前の願いは 何かね ?
お前は 何が 欲しい ?」

彼は 言った
「たいしたことじゃありません
ごく単純な 願いです
地図の上に ソ連という場所が なくなれば いいんですから
私たちは 地図の上に U.S.S.R という文字を見たくありません
たいしたことじゃない
ちょっと取るだけのこと・・・
ほかは すべて オーケーです
ただ この U.S.S.R というのだけが 目の上の たんこぶだ
痛くて しょうがない
それは 私たちを 狂気に駆り立てます
そして,私たちは それを取り除くためなら 何でもします
もし あなたが何も なさらないんだったら
あなたの祝福のもとに 私たちが それをやりましょう ! 」


さあ,神は なおさら わけがわからなくなって 混乱してしまった
というのも,ソ連の代表からなら それは構わない
彼らは 神を 信じないのだから
それは オーケーだ
だが アメリカ ?

アメリカは神を 信じている
ということは,信じても 信じなくても
資本主義でも 共産主義でも
独裁制でも 民主制でも 何の変わりもないように見える
そこには何ひとつ 本質的な違いはないようだ

彼らの願いは 同じなのだ

神は,イギリスの代表は きっと もっと人間的で 理解力があって
少なくとも 紳士的だろうと 思っていた
ところが あにはからんや ! ーーー


神は 彼に
「お前の望みは 何かね ?
お前は 何が欲しい ? 」と 尋ねた

イギリス人いわく
「私たちには 何の望みも ありません
この二人の願いを 同時にかなえてやってください
そうすれば 私たちの願いは かないます ! 」


しかし
これが時代を通じて人間が 存在してきたありさまだ
自分自身 生きることよりも,生を 楽しむことよりも
破壊
他人を破壊することの方に ずっと興味がある
人間というのは 死 指向であるようだ
死をもたらす
人間は 足を向けるところ どこへでも
死を,破壊を もたらす


この神経症的な社会が 存在するのは
ひとりひとりの個人が 神経症的だからだ
この世界が醜いのは あなたが醜いからなのだ !

あなたは 自分の醜さを この世界に寄贈する

そして誰もが 醜さや神経症(ノイローゼ)を 注ぎ込み続け
世界は もっともっと 地獄になってゆく

あなたは ほかのどこに行く必要もない
これが世にある 唯一の地獄なのだ


だが,そこから 出てくることはできる
自分の 心(マインド) が
どのようにして この地獄を つくり出すのに手を貸しているか ということを理解することによって
あなたは 身を引くことが できる

そして,ただ ひとりが
自分自身この地獄をつくり出すことから 手を引いても
非協力的になって反逆しても
それは 地上に天国をもたらす 大きな原動力になる
ひとつの 門戸になる

地獄に行く必要なんかない
あなたは すでに そこにいるのだ

あなたは 今度は 天国に行く必要がある
そして,実際
天国に行く必要があるという言葉で 私が 言おうとしている正確な意味は
天国が あなたのところへ来る必要がある ということだ

あなたは 天国に対して 開き
自分の破壊的なエネルギーは全部 創造性に捧げるがいい

あなたの闇を ひとつの光に ならしめなさい

あなたの 醒めていない意識を 瞑想的にならしめなさい
そうすれば,あなたは 神に対する ひとつの扉となるだろう
そして神は
あなたを通じて もう一度 世界に やって来ることができる


エスがマリアなる処女から 生まれるという
キリスト教の たとえ話の意味するところは それだ
これは ひとつのたとえ話なのだ
意味深長だ
その中には 大きな意味が含まれている

ところが,馬鹿な人たちは
彼女が 本当に肉体的に処女(ヴァージン) だった などとがんばる
それは ナンセンスだ
だが 彼女は 純潔(ヴァージン)だった
彼女は 純粋だった
まったく純粋だった
彼女は 地上の天国だった
そうして はじめて
エスが 彼女を通じて はいって来ることができるのだ
そうして はじめて
神が その手を 世界に差し伸べることができるのだ
あなたは ひとつの “媒介” となる

神に あなたを通じて 何かの楽器を奏でさせなさい
ヴィーナ,シタール ーーー

神に あなたを通じて ひとつの曲を奏でさせなさい
あなたは 彼の フルートに なる
中空の竹 ーーー


そして それが
ここ ずっと 私が あなた方に話してきたことなのだ

もしあなたが ひとつの〈無〉に なれば
あなたは 一本の中空の竹になるだろう

そして あなたは 一本のフルートになって
神の歌が 地上に降りて来ることができる
その必要性は 多大だ


たとえ ほんの少しでもいい
あなたを通じて
この狂った世界に 救いの手が 差し伸べられるならば ーーー

その必要性は 多大だ
その必要性は 差し迫っている !




(二番目の質問)終わり・・・三番目の質問(01)へ 続く