saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

第10章 「 完全な〈空〉」 第六の質問 (02)

(… 彼は最期の 瞬間にも、十字架上から アナル・ハック(我は神なり)と 宣言した

そして、 笑った )

 

群衆の なかから 誰かが呼びかけた

「もしおまえが まだ取り消せるなら

もし おまえがまだ、自分を神だ と宣言したのは まちがっていたと言えるなら

赦される望みは 依然あるぞ」

すると、彼は 笑って言った

「しかし、私に どうすることが できよう ?

 彼が宣言しているのだ」

 

あなたは 私に訊ねている

「人は、神を体験したということを 宣言できないのでしょうか ?」

もし 神が宣言するのなら、それはいい

神が 宣言していないのなら、どうか 黙っていてほしい

それは〈彼〉に まかせるがいい

 

J・ドナルド・ウォルターズは 書いている

「数年前、 私は ある男に 会った

その男は いくぶん酔い、尊大な態度で

宇宙は どう運営されるべきか という自説を長々と述べたてていた」

それが どうやって出てきたかは 忘れたが

たまたま、私は「神を知る人に 一生に六人ぐらい会ったと思う」という話に 及んだ

すると、わが相棒は、大きな 毛むくじゃらの手を 差し出した

「握手しよう !」

彼は しわがれた声で 叫んだ

「あんたは、まさに 第七番目の男に 会った !」

 

ドナルド・ウォルターズは

「この男が 神を体験したことがあるとは 信じられなかった」と 書いている

というのも、もし神を体験しているとしたら

どうして こんなに厚かましく宣言できるものかと 彼は考えているからだ

その男は しわがれた声で こう叫んだのだ

「握手しよう !

あんたの 真ん前にいるのが、七人目だ !」

 

しかし私の意見は そうではない

そういうことは ありうる

というのも、神が しわがれ声だということも あるからだ

非常に 上品なときもあれば、しわがれ声の ときもある

神は あらゆる形や 大きさで 現われる

〈彼〉の手は、ときとして ごく滑らかで、ときとして 毛むくじゃらだ

〈彼〉は あらゆる現われ方で 現われる

〈彼〉の方法は 神秘的だ

 

だから、もし〈彼〉が あなたを通して 宣言することを 望むなら

屋根の上に登って、〈彼〉が 宣言するがままに まかせなさい

 

だが〈彼〉が 望まないのに 自分勝手に宣言したら、あなたは災難に 会うだろう

もし〈彼〉が 災難を望む  としたら、それは〈彼〉の勝手だ

 

しかし自分で 決めないことだ

さもなければ それは ただの エゴ・トリップに なる

 

このドナルド・ウォルターズの 話を読んで

私は「握手しよう ! あんたは第七番目の男に出会った」と言った男に、感じ入った

 

ウォルターズは 批難して 書いている

彼は、これは「やり方」ではない、と 思っている

だが、いったい誰が 何がやり方かを 決められる ? 

誰も 決めるべきではない

「おまえは宣言してはいけない」と命ずるとは、私は いったい何さまだろう ? 

〈彼〉が宣言を望むのに、あなたに命じるとは 私はいったい何さまだろう ? 

「御意(みこころ) のままに為したまえーーー」だ

 

しかし、つねに 憶えておきなさい

それは あなたの決心であってはならない

あなた が宣言を 決心するなら、それは たんに あなたがまだ知らない ことを意味する

そうなったら、マインドは 最大の誇大妄想狂的な 策を弄している

そうなったら、マインドは 狂気に走っている

 

 

第六の質問 (02)終わり・・・第七の質問 ヘ 続く