saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

第10章 「 完全な〈空〉」 第六の質問 (01)

 第六の質問

「人は、自分が神を体験したことを 宣言できないのでしょうか ? 」

 

 

もし あなたが体験したら、あなたの実存 そのものが その宣言だ

あなたは 宣言する必要はない、少なくとも 質問する必要はない

もし その宣言が 来るとしたら、 それは 来る

あなたに いったい 何ができる ?

 

神を体験した者は 何も 決めない、宣言すべきか 否か ということ さえもだ

神を体験した者は マインドを 落としている

いまや、 何が起ころうとも 彼はそのなかにいる、そのなかに 没入している

宣言が来るなら、それは 来る

 

それは、マンスールに 来た

彼は「アナル・ハック (我は神なり)」と 宣言した

彼のマスターの ジュネイドは  彼に言った

マンスール、これは 正しくない

おまえは 難儀な目に会うぞ

私も知っている、だが、私は 一度も 宣言したことはない

なぜなら、まわり中にいる あのイスラム教徒たちを おまえも知っているだろう

彼らは おまえを 殺す」

しかし マンスールは 言った

「どうすることが できましょう?

神が宣言するとき、私に どうすることができましょう?

不意に〈彼〉が私を つかまえて、宣言するのです」

 

ジュネイドは、おそれるあまり、マンスールを教団から 追放した

彼は 言った

「去れ

どこか ほかの所へ 行くがいい

おまえは 災難に会い、私をも その災難に巻き込むだろうから」

しかし マンスールは 言った

「いったい どうすることが できましょう ?

神自身が災難に会うのを 望んでいるとしたら、 私に 何ができましょう ?」

 

そして、彼は 災難を受けた

が、ほんとうに 彼は どうすることもできなかった

 

彼は最期の 瞬間にも、十字架上から アナル・ハック(我は神なり)と 宣言した

そして 笑った

 

 

(01)終わり・・・(02)ヘ 続く