saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

第6話 ーーー Q&A 五番目の質問 (02)

…( それは単純なメカニズムだ
まず ひとつの理想を与える
そうすれば 自動的に罪悪感がやって来る )


私が あなた方に こう言うとしよう
「二つの目では 充分じゃない
目は 三つ必要だ
あなたの第三の目を 開けなさい !」

さあ,そうすると あなたは ああだこうだと 苦労する
あなたは 逆立ちをやる
マントラをやる
ところが 第三の目は 開かない
さあ,あなたは 罪悪感を 感じはじめる
何かが抜けている
自分は適格な 人間じゃない ーーー

あなたは 意気消沈してしまう
あなたは 第三の目を ごしごしと こする
それでもそれは 開かない


こういうナンセンスのすべてに 気をつけなさい
この 二つの目は ビューティフルだ
そして,もしあなたに 目がひとつしかないとしても
それで 完璧だ
というのも,イエスは こう言っている
「二つの目が ひとつになるとき
全身が光で満たされる」,と
だが,私は
二つから ひとつの目をつくってごらんと言っているんじゃない
あなたは ただ
ありのままの あなた自身を受け容れるだけでいい
神はあなたを 完璧につくってある
神は何ひとつ あなたの中に 不完全なものを残してはいない

そして,もしあなたが 不完全さが あると感じるとしたら
そのとき それは 完全さの 一部なのだ
あなたは 完璧なまでに 不完全なのだ
神の方が よく知っている

不完全さの中にこそ 成長があり
不完全さの中にこそ 流れがあり
不完全さの中にこそ 何かが可能なのだ

もしあなたが まるで完全だとしたら
あなたは 石のように 死んでいることだろう
そうしたら,そこには何ひとつ起こっていまい
そうしたら,何ひとつ起こり得ないのだ

もしあなたが 私を理解するならば
私は こう言いたい
「神もまた 完璧なまでに不完全だ」,と
そうでなかったら,彼は とうの昔に死んでいただろう
〈彼〉は,フリードリッヒ・ニーチェが「神は死んだ」と宣言するまで待ちはしなかっただろう


この神様が
もし完全だとしたら どうすると思う ?
そうだとしたら,彼は何もできやしない
そうだとしたら,彼は何をする自由も持てやしない
彼は 成長もできない
どこにも 行き場がない
彼は ただただそこで止まってしまうだろう
彼は自殺することさえもできない
なぜならば
もし完全だったら,そんなことはしないことになっているからだ


あるがままの あなた自身を 受け容れなさい

私はどんな理想社会にも 興味なんかない
私は 理想主義になど 全然興味がないのだ !

そして私にとっては 社会などというのも 存在しない
いるのは 個人たちだけだ
社会というのは ひとつの機能構造
便宣的なものにすぎない
社会などというものに 出くわすことはあり得ない

あなたは 社会というものに 出くわしたことなどあるだろうか ?
あなたは 人類というものに 出くわしたことなどあるだろうか ?
あなたは ヒンドゥー教だのキリスト教だのイスラム教などというものに 出くわしたことがあるだろうか ?
いいや,あなたが出くわすのは いつも個人だ
具体的な中身のある 個人なのだ


ところが,人々は どうやって社会を改善するか
どうやって理想社会を作るか ということに余念がない
そして
そういう人たちは 禍根(かこん)でしかないことが はっきりしている
彼らこそ害悪の元凶だ
彼らが 理想社会などというものを説くばかりに
人々の 自分自身に対する敬意は ぶち壊しにされ
あらゆる人の中に 罪悪感が生まれてきた

誰もかれも 罪悪感を持っている
誰ひとりとして 自分のあり方に ハッピーではない

そして,罪悪感というものは つくろうと思えば 何にでもつくり出せる
とにかく あなたが誰かの中に 一度 罪悪感を植えつけてしまえば
あなたは 力を持つ
逆に あなたの中に 罪悪感をつくるその人は
あなたに対して 強い力を持つようになる
この 策略を覚えておくがいい
なぜならば
そうなると あなたから罪悪感を回収できるのも 彼だけだからだ

そうなったら あなたは
いやでも彼のところに行かなくてはいけない
坊主が まず罪悪感をつくり
そうすると あなたは教会に行かなければならなくなる
あなたは
「私は これこれしかじかの罪を犯しました」と 告白しに行かなければならなくなる

すると,彼は神の名のもとに あなたを許してくれる

まず神の名のもとに 彼は罪悪感をつくり出した
そうして,今度は神の名のもとに あなたを許す

この話を 聞くがいい
カルヴィンが
大変な罪を犯しているところを お母さんにつかまって
すぐさま 告白にやられた


「神父様」
カルヴィンは言った
「私は自分で自分を 慰めました」
「なぜそんなことを したのですか ! 」神父は かんかんに怒って叫んだ

「ほかにそれよりいいことが なかったからです」と,カルヴィン

「償いに “天なる父よ” を 10時間
“ アヴェ・マリヤ ”を 5時間やりなさい」

その次の週
カルヴィンは またしても罪を犯していた
「また 行ってらっしゃい」
彼の母親は言った
「ついでに,善良な神父様に
このチョコレートケーキを持って行ってあげるのよ」

長い列を待っている間に
カルヴィンは ケーキを食べてしまった
告白で 彼はこう言った
「神父様
ママから あなたにチョコレートケーキをたのまれて持ってきたのですが
私は待っている間に それを全部 平らげてしまいました」

神父は聞いた「なんでそんなことをしたんですか ?」

「ほかにやることが なかったからです」と カルヴィン

「それくらいなら
なんで自分で自分を慰めなかったんです ?」

坊主というものは
あなたが何をしていようが興味ない
彼には もうお決まりの興味がある
彼の チョコレートケーキ ーーー
ん ? 用が済んだら あなたなど地獄へ行けばいい
用が済んだら 何でもやりたいことを やるがいい
しかし,チョコレートケーキは どこだ ? ーーー


彼らは 罪悪感をつくり出す
そうしておいて
彼らは 神の名のもとに あなたを許す

彼らはあなたを罪人にする
そうしておいて
「さあキリストのもとへ いらっしゃい
彼こそ救世主です」と 言う

あなたを救える人など 誰もいない
なぜならば
まず第一に あなたは いかなる罪も犯してやしないからだ
あなたは 救われる必要なんかない



(02)終わり・・・(03)へ 続く