saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

第4話ーーーQ&A 最初の質問 (06)

…(そして,あなたは 何かが間違っていると 感じている
それならば,何かが間違っているのは 社会の方だ
社会が 倒錯しているのだ ! )

原始的な社会においては,誰も自殺などしない
私もインドの 原始的な部族を訪れたことがある
何世紀もの間
彼らは 誰ひとり 自殺をした例を知らない
彼らは 誰かが 自殺を犯したなどという記録を持っていない
なぜか ?
社会が 自然なのだ
社会が倒錯していないのだ
それは 人々を 不自然な物事に駆り立てはしない
社会は 物事を受け容れてくれる
それは みんなに 自分の道を
自分の人生を生きる その人なりの選択を許してくれる
それは 誰もの 権利なのだ
たとえ もし誰かが 気違いになっても
社会は それを受け容れる
気違いになるのも その人の権利だ
そこには 何の非難もない
実際には,原始的な社会においては
狂った人々は 神秘家たちのように尊敬されている
そうして,彼らのまわりには 一種の神秘が漂っている
もしあなたが 狂人の目と 神秘家の目を のぞいて見れば
そこには ある類似性が ある
何か 巨大なもの
何か 定義されざるもの
何か 星雲のようなもの
何か そこから星が生まれてくる渾沌(カオス)のようなものーーー
神秘家と狂人とは ある類似性を持っている


狂人が 全部 神秘家だ ということは ないかもしれない
だが,神秘家は 全部 気違いだ
気違いという言葉で 私が言っているのは
彼らが 心(マインド)を 越えている ということだ
狂人は 心(マインド)の 下に 落ちているのかもしれない
そして,神秘家というのは 心(マインド)を 乗り越えているのかもしれない
けれども,ひとつ似ているのは
両方とも 彼らの心(マインド)の 中に いない ということだ
原始的な社会では,狂人でさえも 尊敬されている
非常に尊敬されている
もしその人が 狂うと決めたのなら,それも オーケーだ
社会が 彼の衣食住の面倒を見る
社会は 彼を愛す
彼の狂気を 愛してくれる
社会には 何の固定的なルールもない
そうしたら,誰も 自殺する人はいない
自由は 侵されないままだからだ


社会が 奴隷状態を要求し
あなたの自由を 破壊し続け
あらゆる側面から あなたをかたわにし
あなたの魂を 麻痺させ
あなたの ハートの息の根を 止め続けるとき
人は 妥協するよりも 死んだ方がましだと感じるようになる


そういう人たちを 倒錯などと呼ばないこと
彼らに 慈しみを 持ちなさい
彼らは 大いに苦しんだ
彼らは 犠牲者なのだ
そして,彼らに何が起こったのかを 理解しようとしてごらん
それはあなたに
自分自身の生についての ひとつの洞察を与えてくれるだろう
しかし,それを くり返す必要は 何もない
私があなたに
あなた自身でいる ひとつの機会を与えているのだからーーー
私は あなたに ひとつの扉を開く
もしあなたに 理解力があれば
あなたは そのポイントを見抜くだろう
だが,もしあなたに 理解力がなければ
そのときには それは難しい
私が いくら叫び続けても
あなたは 自分が 聞き取れることしか聞くまいし
あなたは 自分が 聞きたいことしか聞き取れまい


心理学者の仲間が ひとり来ている
彼が 長い質問を書いてよこした
彼は言う
「なぜ あなたは エゴを落とせエゴを落とせと 言い続けているのですか ?
いままで誰ひとりとして エゴを落とすことのできた人など いやしません。」



(06)終わり・・・(07)へ 続く