saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

第4話ーーーQ&A 最初の質問 (05)

…( 死について思いめぐらすことだけでも
あなたに ひとつの個性を
形を,姿を,定義を 与えてくれる )

なぜならば,それは あ な た の死だからだ
それは世の中に残された ただひとつのユニークなものなのだ
まして,あなたが自殺について 考えるとき
それは さらに個性的なものになる
それは あなたの決断なのだ


そして,覚えておきなさい
私は 自殺をしに行けと言っているのじゃない
私が 言っているのは
いまのままの あなたの人生は あなたを自殺へと導いてゆくものでしかない
それを 変えなさいということなのだ


そして,死を黙想するがいい
それは いつ何どきにもやって来得る
だから,死について考えることを病的なことだとは思わないこと
そんなことはない
なぜならば 死は生の頂点であり
まさに 生のクレッシェンドだからだ

あなたは それに注目しなければならない
それは やって来つつある
それは起こらざるを得ないことだ
あなたは それに対する 用意を整えなければならない
そして,死に対して用意を整える 唯一の道
正しい道は
自殺をすることではない
正しい道は 毎瞬毎瞬 過去に対して死ぬことだ
それが 正道なのだ

それが サンニャーシンの なすべきことなのだ
毎瞬毎瞬 過去に対して死ぬこと
絶対に 一瞬たりとも 過去を持ち運ばないこと
毎瞬のように過去に対して死に,現在に生まれる
それが あなたに新鮮さと 若々しさと
活気と 輝きを保ってくれるだろう
それがあなたを 生き生きと脈打たせ
エクスタシーの状態にさせ続けてくれるだろう

そして,いかにして毎瞬 過去を死ぬかを 知っている人間は
いかにして死ぬかも 知っている
そして,それこそ最大の技術であり,アートなのだ
だから,そういう人に 死が訪れるとき
彼は それとダンスを踊る !
彼は それを抱擁する
それは ひとりの友人なのだ
それは 敵じゃない
それは神が 死という形で あなたのところにやって来ているのだ
それは存在への 全面的なリラックスだ
それは ふたたび〈全体 whole〉と ひとつになることなのだ


だから,これを倒錯などと呼ばないこと
あなたは言う
“ 私の家系は曽祖母を含めて 母方に 4人も自殺者がいます ”


そのかわいそうな人たちを 非難しないこと
そして,一瞬たりとも
その人たちを 倒錯した人間だなどと考えないこと


“ このような環境は その人の死にどんな影響を与えるでしょうか ? 一族を貫いて主旋律のように流れている この死の倒錯を 克服するには何が役立つでしょうか ? ”


それを倒錯などと呼ばないこと
それは違う
そういう人たちは ただ単に犠牲者だったにすぎない
彼らは神経症的な社会に 対処してゆくことができなかった
そして,彼らは〈未知〉の中へ消え去ってゆく決断をしたのだ
彼らに哀れみを持ちなさい
非難は 駄目だ
彼らの悪口を 言わないこと
彼らを 謗らないこと
それを倒錯だとか そんなふうに呼ばないこと
彼らに 哀れみを 持ちなさい
愛を 持ちなさい
彼らの後を追う必要は何もない
が,彼らの気持ちを汲んであげるがいい
彼らは 大いに苦しんだに違いない
人は そう簡単に 生を落とす決心をするものじゃない
彼らは 強烈に苦しんだに違いない
彼らは 人生の地獄を見たに違いない
人はけっして 簡単に死を決意するものじゃない
なぜならば,自然な本能は 生きのびることだからだ
人は あらゆる種類の状況や条件のもとで 生きのびてゆく
人は 妥協し続けてゆく
ただ生きのびるだけのためにーーー

ある人が その生を落とすとき
それはただ
それが その人の 妥協する能力を越えてしまっている ということを示すにほかならない
〈要求〉が too much なのだ
〈要求〉が 大きすぎて
もう生は 生きるに値しないのだ
そうしてはじめて 人は 自殺を犯す 決意をする
その人たちに 哀れみを持つがいい


そして,あなたは 何かが間違っていると 感じている
それならば,何かが間違っているのは 社会の方だ
社会が 倒錯しているのだ !



(05)終わり・・・(06)へ 続く