saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

第九章 「 浄土楽園 」 (12)

 

 “ そこで 長老スブーティは

 法に感動して 涙を流した

 涙を流し終えると 彼はこのように世尊に言った

「おお善逝よ まったくすばらしいことです

 如来はこの法の講話をいかに立派に説かれたことでしょう

 それを通して 私のなかに認識が生まれました

 そしてそれはまったく知覚ではありません

 何故でしょうか ? 

 それは 覚者(ブッダ) 世尊は

 いっさいの知覚を放棄しておられるからです」”

 

スブーティのような質を もった人が泣き、泣きぬれ、涙を流すことは めったにない

だが、このような慈悲、仏陀からの このような愛が、彼に 注がれているとき

このような、ダイヤモンドの言葉が 雨のように降っているときには・・・

彼は 圧倒された

 

 “ そこで 長老スブーティは

 法に感動して 涙を流した ”

 

憶えておきなさい

涙以上に 深い感謝の 念の表わし方はない

涙以上に 高い祈り方はない

つい先日、ギート・ゴビンドが エサレンから帰ってきた

彼は 私に ひと言も言えず、 ただ涙、 涙だった

彼は少し、とまどいを感じはじめていた

彼は 何かを言いたかったのに、何も 出てこなかった

その涙は 美しかった

ずっと、それ以来、 彼はここで ずっと泣きつづけている

この 二、三週間のあいだ 彼はここにいて、泣きつづけている

そして私に こう書いてきた

「バグワン、どうしたら いいのですか ?

どうやったら この涙は止まるのでしょう ?

涙が あとからあとから 出てくるのです」

その衝撃・・・

彼は 私と接した

それゆえの 涙 ーーー

彼は 私に会えた

それゆえの 涙 ーーー

彼の眼は 感謝の念を 表わしている

それゆえの 涙 ーーー

彼の眼は 満たされた

それゆえの 涙 ーーー

 

けっして 涙を恐れてはならない

いわゆる「文明」は あなた方に 涙を非常に おそれさせてきた

それは あなた方のなかに 一種の罪悪感を 創り出してきた

涙が 流れてくると、 あなたは とまどいを 感じはじめる

あなたは こう感じはじめる

「ほかの人たちは どう思うだろう ?

私は男だ、そして泣いている !

これは非常に 女々しく、子供じみて みえる

これは いけない」

あなたは その涙を 止める

そして あなたは、自分のなかで 成長しつつあった何かを 殺す

 

涙は、あなたが持っている どんなものより はるかに美しい

なぜなら、涙は あなたの存在から溢れ 流れてくるものだからだ

そして涙は かならずしも 悲しいものではない

ときとして、それは 大いなる喜びからくる

ときとして、それは 大いなる安らぎからくる

ときとして、それは エクスタシーや 愛からくる

実際のところ、それは 悲しさや幸せとは 無関係だ

何であれ あなたのハートを 強くかき立てるもの

あなたを圧倒し、取り囲むもの

何であれ・・・あなたを 占領するもの

多過ぎて あなたがそれを含めず、 そして溢れはじめるようなもの

ーーーそれが涙を もたらす

大きな喜びをもって、それらを 受けいれなさい

それらを 味わいなさい

それらを 育みなさい

それらを 歓迎しなさい

そうすれば、涙を通して、あなたは 祈るすべを知る

涙を通して、あなたは 見るすべを知る

涙に満ちた眼は 真理を見る力がある

涙に満ちた眼は、生の美しさ、生の祝福を見る 力が ある

 

 

(12)終わり・・・(13)へ 続く