saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

第十章 東洋と西洋を超えて (最後の、 そして最も重要な質問・・・) (02)

ちょっとした話をしよう。

若いユダヤ人の二人が、二百人以上の親戚や 友人に囲まれ、ユダヤの伝統に則って 結婚しようとしていた。

ラビが祈りの言葉を捧げ、「この世の我が持ち物を、すべて汝に授けよう」と 言ったとき、部屋は 完全に静まりかえった。

最も良き男性が、花嫁に付き添う 女性の方を向き、「アーヴィンの自転車が もらえる !」と 言った。



さあ、和尚のタオルだ。
それが、我が持ち物のすべてだ。
だから、ローブについては けっして質問しないよう、あなたたちに 念を押しておきたい。

私は タオルを投げる。
タオルが落ちたところにいる人が、その名誉ある所有者だ。

しかし、手をあげたり 掴もうとしてはならない。
ん、あなたたちは瞑想の状態、完全に受動的でなくてはならない。
神も そのようにして降りてくるのだ !
取ろうとしたら、タオルの所有者にはなれない。

二、 三人の人が タオルは自分のものだ と言って、何か問題が起きたり口論になったら、ムラ・ナスルディンのところに行きなさい。

目に見えないし、きわめて捕らえがたい人間だから、ムラのところへ行くのは難しい。
だが、 彼が 一番だ。
もし 彼のところへ 行けなかったら、二番めの人物、スワミ・ヨーガ・チンマヤの ところへ行きなさい。
チンマヤが 口論を収め、誰が所有者か 決めてくれるだろう。
もし それでもだめだったら、タオルを 分け合えばいい。

覚えておきなさい、 掴んでは ならない。

掴もうとすれば チャンスを失う。 落ちてくるに任せなさい。


さあ、 和尚のタオルだ !





「死のアート」
1978 Osho International Foundation
2001年4月14日 初版

講話 −− 和尚
翻訳 −− スワミ・ボーディ・マニッシュ

発行 −− 株式会社 市民出版社