saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

第八章 「残るのは知るものだけ」 最初の質問 (05)

だから、地図を 手にすることはできない。
地図が 出来あがるころには、古くなってしまう。
地図が手に入るころには、役に立たなくなってしまう。
生は 道を変えてしまった。
新しいゲームを 始めてしまった。
地図にしたがって生を処理することはできない。
ガイドブックは、固定されたものにしか 使えないからだ。
生は 定まっていない。
それは ダイナミズム、過程だ。
地図は 手に入らない。
生は 計り知れない。
計り知れない神秘だ。
説明を 求めてはならない。

だから、私の答えを 説明ととってはならない。
あなたが 質問すれば 答えるが、それは この狂気のゲームの、あなたが尋ねれば 私が答えるという約束事だ。
私の答えは 説明ではない。
それは 神秘への導入、神秘への序文、神秘への誘惑に過ぎない。
本当のところ、答えではない。

私の答えは 答えではなく、あなたを疑問から引き出し、あなたが生き始めるよう手助けするものに過ぎない。
答えが 答えであるのは、疑問について説明するだけのもの、それであなたが 必要な情報を得たと満足し、あなたの疑問が そこになくなるようなものだ。
疑問が占めていた場所に、今度は答えが 居座る。
私の答えは そのようなものではない。
疑問を落とす 手助けにはなるが、 疑問には 答えない。
そして、一度 疑問が 落ちてしまえば、探しても その場所を占拠している答えは見つからない。
答えは ない。
答えても けっして答えない、というのが私の 一貫した答え方だ。
あなたの気分を 害さないために 私は答える。
あなたの質問は 尊重されなければならないし、私は 尊重している。
だが、 生には答えが ない。
したがって、答えることはできない。

何の疑問もなく 生を眺め、恐れずに勇気をもって 飛び込んでいく地点に達したとき、私は それを マインドの成熟と 呼ぶ。



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