三番目の質問 ーーー
“ 祈りと瞑想との間では 何が共通なのか，そして，それらのどこが違うのか 話してくださいませんか ? ”
この質問は マーク・ネヴィシャン(オランダ人来訪者)からだ
“ 追伸 : あなたは私をご存知ありません。まだ個人的にはお会いしていないからです。アループ(来訪者の対応係の女性)は私のことを ちょっぴり知っています｡ ”
ん? アループは 彼女自身のことも知らない
どうして その彼女に あなたのことがわかる ?
ほんのちょっぴりでもだ
あなたは まだ私に 会っていない
それは 確かだ
だが，私は あなたを知っている
なぜなら，私は 私自身を知っているからだ
私が 自分自身を知るに至ったその日
私は あらゆる人を 知るに至った
なぜならば
それは 違った花開き方をしている同じ〈無〉に ほかならないからだ
私はあなたを 知っている，マーク
あなたは私を 知らないかもしれない
どうしてあなたに 私のことが知り得る ?
あなたは あなた自身も知らないのだ
だが，私は あなたを知っている
あなたの外形は 知らないかもしれない
が，私はあなたを知っている
そして，あなたは 形じゃないのだ
“ それゆえに，おおシャーリプトラよ・・・
形象は空であり，空は形象である ”
私は あなたの中の〈真実〉を 知っている
あなたのまわりの パーソナリティーは知らないかもしれない
だが，私は あなたを知っている
だからこそ私はあなたに 手を貸せるのだ
私があなたを知っているからこそ
私はあなたを 彼方(かなた)へ 連れて行くことができるのだ
もし あなたを知らなかったら
私に それは できない
そして，あなたは聞く
“ 祈りと瞑想との間では 何が共通なのか，そして，それらのどこが違うのか話してくださいませんか ? ”
私はもう少しで 先日これについて 話すところだった
だが ほかにも質問が 一杯あって
あなたに答えることはできなかった
マークは 今日 また別な質問を書いてよこした ーーー
“ 親愛なる〈意識と自由の夏〉様。先日，私は 祈りと瞑想との間では 何が共通なのかという質問をしました。ところが，このあいだから あなたの本 “ I AM THE GATE ”を読んでいるうちに 答えを見つけました。返答ありがとうございます｡ーーー〈オランダの曇り空〉こと マーク・ネヴィシャン ”
あなたがマーク・ネヴィシャンと呼ばれるのも 長くはあるまい
その日は 今日だと思う
私は 明日を待たないからね
私が あなたに素敵な名前を見つけてあげよう
それは 曇りじゃないだろう
それは インドの 夏の空だ
雲ひとつない
これは これからも 何回でも起こるだろう
あなたが 質問する
そして，答えを探していると
それを 見つけ出す
辛抱が 必要だ
というのも，私が ほかの人たちの質問に答えているとき
それらは あなたのものでもあるからだ
ちょっと 辛抱がいる
ひとつの質問に答えるとき
私は たくさんの質問に 答えている
聞かれたもの，そして聞かれないもの
そして，将来 聞かれるであろうもの
そして，けっして聞かれないであろうもの ーーー
いいぞ，マーク
一日待ったのは
腹を立てなかったのは 上出来だ
何人かの 人たちはひどく腹を立てる
彼らは 私に怒って手紙を書く
「私は いろいろな質問をしているのに，あなたは答えてくれません」
彼らは 私に耳を傾けていない
彼らは 自分の質問しか 追いかけていないのだ
それが 彼らの 自我(エゴ) だ
質問なんか どうでもいい
自 分 の 質問に 答えてほしい
そして，いつであれ誰かが
“自分の” 方が より重要 である質問をしてきたときには
私は けっして答えない
ムクタ(最古参のギリシャ人サンニャーシン)が そこに坐っている
彼女は 質問につぐ質問を 書き続けていて
何度も何度も
「バグワン，なぜあなたは 一度も 私の質問に答えてくれないのですか ?」と 泣きついている
彼女が 彼女の “私の” を 落とすその日
彼女は 答えを見出しはじめるだろう
私 は 答 え て い る の だ !
それも 絶え間なく ーーー
だが，あなたが 自分の質問に あまりにも執着しすぎていたら
そして，自分の 質問に答えてくれるのばかり 待っていたら
あなたは あなたの上に浴びせかけられている あらゆる回答を 全部のがしてしまうだろう
よくあることだが
私が ひとつの質問に答えるとき
質問者自身は それを 受け取れなくて
ほかの人たちの方が もっと容易に 受け取る
ほかの人たちは 気をもんでいないからだ
それは 彼らの質問じゃない
そこで 彼らは 静かに坐っている
彼らは そのことで 興奮してはいない
彼らは それについて緊張してはいない
それ には 何も個人的なかかわりがない
彼らは リラックスして 答えを 楽しむ
それが，自分の質問となると あなたは緊張する
そして あなたは びくびくする
それに，私は けっしてチャンスをのがさない
もし あなたを 打てる としたら
私は 必ず 打つ
(三番目の質問)終わり・・・(四番目の質問)へ 続く
