saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

第17章「意識の完全なる開花に向かって」(19/終回)

(19/終回)

( 千マイルの旅も、一度に一歩 踏み出すだけで 完結される。

誰も 一度に 二歩進む 必要はない。

誰も そんなことは要求されていない )

もし あなたが最初の一歩を踏み出したのなら 

一歩 踏み出したのだ。 その一歩だけが 必要だ。

そして 一歩、 また 一歩と、 どんどん進んでいけばいい。

 

そうすれば、千マイルの道程も 完結できる。

我々は みな、最初の一歩のことを ただ考え 

思案しているだけだ。

ある人は ただ思案しているだけで、ある人は 自分たちは もう最初の一歩を踏み出した と 思っている。

 

ある人が 二、三日前、私に 会いに来た。

その人は こう言った、「私は宗教的にだいぶ高い境地にあります。 だから、私に対しては A、B、C から 始めないでいただきたい」と。

こういうのは、いかれたタイプの人間だ。

そこで私は こう聞いた。

「それでは始めに、あなたが どのくらい宗教的に高い境地にあるか、何をあなたが得ているのかを 話してください」

するとその男は こう言った。

「私はクリシュナムルティのヴィジョンを見ます。

時には、そのヴィジョンの中で 彼とダンスを踊ります。

とても美しい場所 −−− 湖、丘などのヴィジョンを見るのです」

 

彼が言っていることは何であれ、ただの 夢にすぎない。

そこで私は こう言った。

「もしそれが あなたの言う『宗教的に非常に高い境地にある』ということなら、先へ進むことさえ 難しいですね。

あなたは単に 夢を見ているにすぎないのですから。

まだ 最初の一歩さえ、踏み出していないのですよ」。

 

最初の 一歩が 最も難しい。

自分が 無意識な存在である と 認識することは 最も難しい。

だが、その事実を あなたの意識に深く貫かせなさい。

それが どんなに痛みに満ちたことであっても 

その認識を迎える −−− そうして初めて、何かが起こる。

 

もしあなたが それを認識すれば 謙虚になる。

もしあなたが それを認識すれば 素直になる。

もしあなたが それを認識すれば、子供のようになる −−− 

そうしたら、 多くの可能性が、多くのことが 開く。

 

次に 第二歩だ。

意識的になること。

内なるマインドの中で 起こることが何であれ 

気づいていること。

行動を 起こすのではない ! 

行動を 焦っては いけない。

 

マインドの内側で 起こっていること 

その事実と ともに留まる −−− 

油断のない状態で いること。

 

そして、その注意深さが 

いかに 奇跡的に働くかを 見なさい。

無意識を 見守っている。

そうすれば、 突然 変化が起こる。

 

内側を 観察する時、内なる意識を観察する時、 質、 マインドの質 そのものが 変わる。

マインドの質そのものが 変わってしまう ! 

 

種が はじけて二つになり、草が 生えてくる。

もちろん、それは デリケートで とても繊細だ。

そして 人は 幾日も幾日も、何年も何年も、

時には 何生も 何生も、絶え間なく守り続けねばならない。

だが 一度その過程が始まれば、種は はじけて草となり 

やがて 一輪の花になる −−− そして ある日、花が咲く。

その花が 宗教の 関心事だ。

人間を 一輪の花に すること、それが 宗教の 関心事の すべてだ。

 

 

第17章「意識の完全なる開花に向かって」

 (19)終わり・・・

第18章 質疑応答「意識の光」(01)へ 続く