saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

第16章「二番目の質問」(10)


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二番目の質問 (10)

( 疑う心が きっとその間に 湧いてくる −−− 自分は 気違いになってしまったのではないか とか、師が 自分のことを完全に忘れてしまっているのではないか とか。

おまけに、師は ほかの誰にも「待ちなさい !」とは 言っていなかった )

十二年の間に、何千もの人々が やってきて、何か 師に質問し、それらの質問には 答えが与えられていた。

そういうことが、来る日も来る日も ずっと 絶え間なく 続いてきた。

男は 待った。

それは 全面的な 信頼だった。

 

そして ある日、 師は こう言った。

「 もう聞く必要は なかろう 」と。

すると ダン・ナンは「聞くことなど もうありません。

この十二年間、あなたは何という奇跡を 私になさったことでしょう !

私を 見ることさえ しなかったのに。

何という奇跡か !

ヒントさえ 与えてくださらなかったのに !」と 言った。

 

明け渡し とは 全面的な信頼だ。

もし あなたが 全面的に信頼し、明け渡すことができれば、 何もする必要は ない。

 

もし そうできなければ、 唯一 残された道は 意志の道だ。

しかし、混乱してはいけない。

私は 余りにも多くの人々が混乱して 堂々巡りしているのを知っている。

彼らは ちょうど明け渡しの道において 起こるようなことが、何か自分に起こることを 期待している。

だが、彼らには 明け渡す用意が ない 。

 

彼らは 意志の人のように振る舞いたい と 思いながら 

明け渡しの道において 起こるようなことが 起こって欲しい と思っている。

 

つい昨日、こんな手紙を 受け取った。

そういった手紙を 度々受け取っている。

手紙の主は「私は あなたから多くのことを学びたいのですが、あなたを 師として受け入れることはできません。 私は あなたの元に行き、ともに暮らしたいのです。 でもあなたの弟子になることはできません」と言っている。

彼は 何を言っているのだろう ? 

 

彼は ちょうど明け渡しの道に従っている者が得るように、何かを得ようとしている。

だが、彼は 自分の意志に関しては 触れられずにいたい と 願っている。

そんなことは 不可能だ ! 

 

人は 選択しなければならない −−− そして、あらゆることは ただの方便だ。

 

 

 

(10)終わり(11)へ 続く