「04」
( 彼は 推測不可能な人 ということだ。
好きな色の 順番が変わるのは マインドが 絶えず変化している 証だ )
最近では、LSDや マリファナ、ほかのドラッグなどで、多くのものが マインドの中から沸き上がって来ている。
オルダス・ハクスレーは、彼のLSD体験について、「まるで天国に入ったようだ」と語った。
あらゆるものが 美しく、ユートピアさながらに 色彩豊かで 詩的だ、と。
LSDに関しては 何も悪いことはない、悪夢のようなものは 何もなかった −−− 死への恐怖など 何もなかった、と。
全てが 生き生きとし、余りあるほどに
生き生きとして、豊かだった と。
が、ゼフナーが LSDを体験すると 彼は 地獄に落ちた。
同じ LSDを摂取して、彼は 地獄へ落ちた。
それは 長い悪夢だった と −−− 身の毛もよだつほどの。
が、両者とも、自分の体験を 誤って認識している。
オルダス・ハクスレーは、「天国のような感覚を体験する」というのが LSDの持っている 特質だ。
LSDの せいで その天国的な 感覚が生まれた と考えた。
一方、ゼフナーは、ハクスレーとは まったく正反対に 解釈した。
そして彼は「それはまったくの 悪夢だった。 ぞっとするようなものだった。
人は LSDなんか 摂取すべきじゃない。 それは 狂気を生み出す」と 語った。
が、彼らの解釈は 同じ線上にある。
彼も また、そういう体験を生じさせたのは
LSDの せいだと考えていた −−− 実際は 違う。
LSDは ただの触媒として 働いたにすぎない。
LSDには 天国も、地獄も 作り出せない。
LSDは ただ、あなたを 開くことができるにすぎない。
LSDを 摂取すると、あなたの内に あるものが
何でも 投影される。
「04」終わり「05」へ 続く