もし、絶えず とても近くの物を見ることばかりに 目を使っていれば −−− たとえば、絶えず 本ばかり読んでいれば、近視になるだろう。
余り 近くのものを見ることばかりに目を使っていると、目の機能が 固定してしまうからだ。
だから、遥か遠くの星を見たい時に、目の機能が 固定してしまっているせいで、見ることができない。
さて そうなると、目の機能は柔軟でなくなってしまう。
それと 同じことが 内側でも起こる。
我々は、何生にも渡ってずっと 外ばかり見続けてきた。
そのため 機能が固定してしまい
内側を 見ることが できなくなった。
でも、やってみなさい。
努力しなさい −−− 暗闇のなかを 見るのだ。
焦ってはいけない。
というのも、その機能は 何生にも渡って 固定している。
どうやって 内側を観るか、目は 完全に忘れ去っている。
内側を観る という目的で 目を使ったことは
あなたは かつて 一度もなかった。
が、暗闇の中を見入りなさい、闇を 観るのだ。
短気に なってはいけない。
闇を 貫く。 どんどん貫いて いきなさい。
三ヶ月もすれば、内側にあるとは思いもしなかった 多くのものが、見えるようになるだろう。
そうなって あなたは はじめて、思考が ただの物である と 気づく。
(16)終わり…(17)へ 続く