saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

第五章 「〈光明〉の味 」 (07)


〈信〉あるいは 信頼の本質は
レットゴー (手放し、解放)だ
恐怖に満ちた人は けっして レットゴーできない

彼は いつも守勢にある
彼は いつも身を守っている
彼は いつも闘っている
彼は いつも敵対的だ

彼の祈りや 瞑想でさえ 自分を守る策略にすぎない

信の人は レットゴーの 仕方を知っている
信の人は 明け渡し(サレンダー)の 仕方を知っている
信の人は どうやって 河と共に流れて行くかを 知っている
河を 押すことはない
彼は 流れが 自分を連れてゆくところなら どこへでも、その流れと共に行く
彼は その流れと共に行くことができるような 勇気と自信をもっている


これは私の経験であり観察でもある
恐怖をもった人が 私の所へ来たときは いつであれ、自分を 明け渡すことができない
彼は自分が 非常に強い人間だから 明け渡せないのだと 思っているけれどもーーー

誰も 自分は弱いとは 感じたくない
とくに弱虫の人たちは ぜったい それを好まない
彼らは 自分が弱く、臆病だ ということに 気づきたくない
彼らは 自分が とても強い人間だと思っている
だから 彼らには 明け渡すことができない

私自身の観察では、その人が 強ければ強いほど 明け渡しは 簡単だ

強い人間だけが 明け渡しすることができる
なぜなら 彼は 自分自身を 信頼しているからだ
彼は 自分自身を 信用している
彼は 自分が レットゴーできることを 知っている
彼は おそれていない
彼は〈未知〉を 探求する用意ができている
彼は 地図にない所へ 行く用意ができている
彼は〈未知〉の旅に わくわくしている
彼は それを味わいたい
どんな犠牲を払っても、どんな危険を おかしてもーーー
彼は 危険のなかに 生きたい

信の人は つねに 危険のなかに 生きる
危険が 彼の 拠り所だ
不安が 彼の安全だ
大いなる探求が 彼の唯一の愛だ

彼は 探求したい
彼は〈存在〉の 最果てへ行きたい
〈存在〉の 深み そのもののなかへ 行きたい
〈存在〉の 高みそのものにまで 達したい
彼は それ が 何であるかを 知りたい
「私を取り囲んでいる それ は何か ?
私が〈私〉と 呼びつづけている それ は何か?
私は 誰 か ? ・・・」


強い人は 明け渡す用意がある
彼は おそれる必要は何もない ということを知っている



(07)終わり・・・(08)へ 続く