saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

第五章 「〈光明〉の味 」 (08)

(…強い人は 明け渡す用意がある
彼は おそれる必要は何もない ということを知っている )

「私は〈存在〉に属している
私は ここで 異邦人ではない
〈存在〉という母が 私を産んだ
〈存在〉が 私に敵意を持つことは ありえない
〈存在〉が 私を ここへ連れてきた
私は〈存在〉の 企てだ
〈存在〉は、私を通して 何か実現すべき 天命をもっているのだ」

強い人はつねに そこにその天命を感じている

「私は〈存在〉が 必要とする何かを するためにここにいる
私以外の 誰ひとりとして それを できる者はいない
さもなければ、なぜ私が 生み出されなければならない ? 」

だから彼は つねに闇の中に入っていく用意ができている
探し、求める用意が できている
それを仏陀は シャッダ、〈信〉と 呼ぶ
それは〈信頼〉と訳した方がいいものだ

「静かに澄んだ〈信〉は・・・」
それから、彼は もうひとつの条件を それに付け加える
静かに、澄んだ、〈信〉ーーー


あなたは 一種の「信頼」を 持つことはできる

しかしそれは、静 か に 澄 ん だ も の ではない かもしれない
それは動揺に満ちたもの かもしれない
それでは 役に立たない
それはあなたを 遠くまで連れては行かない

〈信〉は、静かに 澄んでいなければならない
〈信〉は、静寂から 来なければならない
マインドの 騒音から 来てはいけない
〈信〉が 信念に なってはいけない

信念は つねに 騒々しい

あなたは他のものに対立して、ある信念、信仰を選ぶ
当然、葛藤が ある
それは 選択だからだ

まわりには あなたの注意を 引きつけようと望む信仰が 何千もある
キリスト教ヒンドゥー教イスラム教、仏教、ジャイナ教などの信仰だ
何千という 信仰ーーー

この地上には 三百の宗教があり、各々の宗教が 多くの宗派をかかえている
いまや それらは みな あなた方を求めて競争している
それらは あなた方を 所有しようと 望んでいる

当然、あなた方のマインドは 揺れ動くようになる
「何を 選ぶべきか
何を 選ぶべきでないか
誰と 共に進むべきかーーー? 」

あなたが その騒音や 動揺を元にして 選んでも
マインドの 一部分は たえず「おまえは正しいことをしていない」と 言いつづける

そうして その「部分」が 復讐を する

遅かれ早かれ「部分」は 主張し、あなたの存在を 分裂させる
そしてあなたは ばらばらに なる


仏陀は、静かに澄んだ〈信〉が 必要だ と言う
静かに澄んだ〈信〉とは 何か ?

それは、選択からではなく、まさに理解から 生まれる〈信〉だ




(08)終わり・・・(09)へ 続く