仏陀は，自分は その〈無〉の中に住まうのだと言う
それが 彼の家なのだ
“彼は何をも恐れず，心を転倒させるものを克服しており，そして最後には ニルヴァーナ(涅槃)を達成する”
仏陀は ほかに何ひとつ 言いはしない
彼は
この無の境地に はいって行けばニルヴァーナは 自然な結果だ
最後には それは それ自身ひとりでにやって来ると言う
それについて 気をもむ必要なんかない
第一に，あなたは それについて どうすることもできやしないのだ
あなたは ただこの〈無〉の中へ はいって行くだけでいい
そうすると，〈無〉が 成長に成長をはじめ
どんどんと 巨大になってゆき
そして ある日，あなたの全存在となる
そうしたとき，そこに ニルヴァーナがある
あなたは いなくなっている
あなたは 宇宙に 消え失せてしまっている
誰かが 仏陀に尋ねた
「あなたが 姿を消して
二度と ふたたび肉体に帰って来ないとしたら
あなたは どうなるのですか ?」
すると彼は こう言った
「私は 存在の中に 消え失せているだろう
もしあなたが 存在を味わったならば
あなたは 私を味わうことだろう」，と
そして，その通り
それは 真実だ
もしあなたが 存在を味わったなら
あなたは あらゆるブッダたちを 味わうことだろう
クリシュナ
キリスト
仏陀
マハーヴィーラ
ツァラトゥストラ
老子
カビール
ナナク ーーー
あなたは あらゆるブッダたちを 味わうことだろう
あなたが その無の中に 足を踏み入れる日
あなたは あらゆるブッダたちによって歓迎されることだろう
全存在は ブッダフッドで脈打っている
数え切れないほどのブッダたちが その中に消え失せているからだ
彼らは まさに 存在のレベルそのものを 高めている
あなたは 幸運だ
なぜならば
あなた以前に 数え切れないブッダたちが存在の中に はいっているのだから ーーー
あなたが そこに行くとき
あなたは 冷たくあしらわれはすまい
“過去，現在，未来の 三世に ブッダとして現われる一切の人々も，知恵の完成に依ったがために，無上の，正しい，そして完璧な悟りに目覚めるのだ”
ただひとつの隠れ家は
知恵の完成，瞑想の完成だ
過去において，それはそうだった
現在において，それはそうだ
未来において，それはそうであろう
誰が ブッダになるにしても
それは 瞑想を通じて 起こるのだ
瞑想に 帰依するがいい
無に 帰依するがいい
第７話(25)終わり・・・第８話 ー Q&A 最初の質問へ 続く
