saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

第6話 ーーー Q&A 最初の質問 (11)

…( 四番目の扉は 自己拡張だった
“ 自分の ” という言葉が そこではキーワードになっていた )

人は お金を貯めることによって
権力を 積み上げることによって
どんどんどんどんと 大きくなることによって
自分自身を 拡張しなければならない

愛国者
「これは わが祖国であり
この国は 世界一の国だ」と言う
そこら中から顔を出して
これは プンニャ・ブーミ(punya bhumi) だ
これは 功徳の国だ
世界一純粋な国だと 叫び続けることもいとわない

あるとき,ひとりの いわゆる聖人が 私のところへやって来た
ヒンドゥー教の 僧侶だ
そして,彼はこう言った
「あなたは,この国が かくも大勢のブッダたちの生まれた
かくも大勢の アヴァターラたちや,かくも大勢の ティータンカラたち
ラーマ,クリシュナ
そのほかの人たちの生まれた唯一の国だということを 信じないのですか ?
どういうわけです ?
これは最も徳の高い国だというのに ーーー」

私は彼に こう話した
「事実は ちょうどその反対です
もし近所の誰かの家に 毎日のように お医者さんが来るのを見かけたら・・・
あるときは ヴァイドゥヤ,内科医
ハキム,鍼灸師
自然療法だの,あれだこれだの・・・
それを どう理解しますか ? 」

彼は
「単純なことです
その家庭が病んでいる ということじゃないですか」と 言った

「インドの場合が それなのですよ
それほど大勢のブッダたちが 必要だったのです
この国は 完全に病んで,病的なように思われます
あんなに大勢の 治療家たち
あんなに大勢の 医者たち・・・
仏陀は『私は医者だ』と言っています

そして,あなたも ご存知でしょう
クリシュナは,いつであれ世界が闇に閉ざされるとき
いつであれ 世界に罪がはびこるとき
そして,いつであれ 宇宙の法則が かき乱されるとき
自分は戻って来るだろう と言っています
だとしたら
あの時代に 彼が現われたのは どうしてでしょう ?
その同じ理由だったに 違いありません
しかも,なぜ インドにばかり
こんなに大勢ああいう人たちが 出たのでしょう ? 」と 私


だが,愛国者というのは傲慢だ
攻撃的だ
エゴイストだ
彼は
「自分の 国は 特別だ
自分の 宗教は 特別だ
自分の 教会は 特別だ
自分の 書物は 特別だ
自分の グルは特別だ」と 言い張り続ける
しかし,すべて まるでたわいない
これはただ自我(エゴ)が 自分を主張しているだけなのだ


何人かの 人たちは

この “自分” のところで 引っかかってしまう

教条主義
愛国主義
ヒンドゥー教徒
キリスト教
回教徒 ーーー


五番目の扉は 自己イメージだ



(11)終わり・・・(12)へ 続く