そのことは できるだけ深く 理解しなければならない。
あなたも 誤った方向に進みかねないからだ。
それには 途方もない魅力がある。
なければ、それほど多くの人が その方向に進みはしなかっただろう。
その魅力は 途方もないものに違いない。
誤った道の磁力を 理解しなければならない。
理解しない限り、避けることはできない。
何でも 好きなことを実践してみるのは可能だが、望む自分と反対のものであり続けるだろう。
自分に ある種の静寂を押しつけることもできる ーー 静かに座る、ヨガのポーズを習い、動きがなくなってしまったかのごとく 体を静止する、彫像のようになる
また、マントラを繰り返したり、長時間マインドを抑止したりするだけで、静寂を 自分の実存に 押しつけることもできる。
だがそれは、墓場の静寂だ。
脈打っても、息づいても、飛び跳ねてもいない。
凍りついている。
他人は騙せても 自分は騙せないし、神も騙せない。
あなたは理解せずして それを手にした、自分に押しつけた。
それは、訓練による静寂だ。
本当の静寂は、理解から生まれる。
「なぜ私は 静かでないのか。 なぜ自分で緊張ばかりしているのか。
なぜ不幸になるようなことを し続けるのか。
なぜ 地獄を温存するのか」。
人は 自分が地獄にいる理由を 理解しだす。
まさに その理解によって、自分では 何もしなくとも、やがて、不幸を生む 誤った態度をとらないようになる。
あなたが落とすのではなく、ひとりでに落ち始めていくのだ。
理解が そこにあるとき、あなたの周りのものが変わりだす。
あなたは 愛する、だが、もう 所有しようとはしない。
問題を引き起こすのは、愛ではない。
聖人と呼ばれる人に 尋ねれば、問題を引き起こすのは愛だ と 言うだろう。
その意見は 完全に間違っている。
それは、 人間の愛に対する大きな誤解に 基づいている。
不幸を生むのは、愛ではない。
愛は 最大級の恩恵、祝福だ。
不幸を生むのは 所有欲だ。
愛する人を、 友人を、 子供を 所有しようとすれば 不幸になる。
(02)終わり・・・(03)へ 続く
