saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

「存在の詩」OSHO (OEJ Books) 03

Pp404ー408

第七話「あのね それ両方もらうよ!」(03)

 

 習慣は 生の息の根を 止めてしまう。

習慣は 生の敵だ。

 

 毎日 朝早く起きるのを 習慣にする。

五時 起きだ。

インドには 大勢いる。

というのは 何世紀もの間、ブラーフマフルト = 日の出前が最も縁起のいい、一番 神聖な時間だ と教えられてきたからだ。

それは 確かだ。

でも、それを習慣にしてしまうことは できない。

神聖さ というものは 生きた 感   応 に こそあるからだ。

 

 人々は 五時に起きる。

しかし、彼らの顔に、感応として早起きしたときに訪れる輝きは 決して見られない。

全生命が まわり中で 目を覚ます。

大地全体が 太陽を待っている。

星々が 消え去って行く。

あらゆるものが より意識的になる。

小鳥たちは 翼を広げるばかりだ。

すべてが ととのう。

新しい一日が 始まる。

新しい お祝いだ。

 

 もしそれが〈感応〉であったなら、あなたは 小鳥たちのように起きる。

ハミングし、歌を うたいながらーーー踊るような足どりだ。

それは 習慣じゃない。

それは 起   き   な   け   れ   ば   い   け   な   い というのじゃない。

それは 経典に そう書いてあって、あなたが信仰蔦い ヒンドゥー教徒だから、朝早く起きなければならない というのではないのだ。

 

 それを 習慣にしてしまったら、あなたは 小鳥たちなんかに耳を貸すまい。

小鳥は 経典には書いてない。

あなたは 太陽の昇るのを見ることもあるまい。

あなたにとって それは大事なポイントじゃないからだ。

あなたは 死んだ規則に従っているだけだ。

あなたは ムカッ腹を立ててさえいかねない。

あなたは それに敵対心さえ持っていかねない。

前の晩、床につくのが遅くて、どうも寝覚めが よくないからだ。

もうちょっと眠っていたほうが よかったかもしれないくらいだ。

とにかく 起きる態勢じゃなかった。

疲れていた。

でなければ、前の晩 良くないことがあって飲みすぎてしまい、からだ中だるくて もう少し眠りたい。

ところが駄目だ。経典が それを認めないし、あなたは ほんの赤ん坊のときから それを 教え込まれてきた。

 

 私の 子供時分、祖父は 朝に関しては大変なものだった。

彼は 明け方の三時ごろから 私を眠りから引きずり出す。

それからというものーーー私は 早起きができなくなってしまった。

彼は 私を引っぱり出す。

私は 心の中で 彼を呪う。

が、私には どうすることもできなかった。

で、彼が散歩に連れて行くまま、私は眠い目をこすりながら いっしょに歩かなくてはならなかった。

彼は その美しさを そっくりぶち壊してしまった。

 

 それからというもの、朝の散歩に行かなければならない羽目に陥るたびに、私は 彼を許すことができなかった。

これからも ずっと覚えてはいるだろう。

彼は ぶち壊しにした。

何年もの間 彼は私を 引きずって歩いた。

それも自分では 何かいいことを しているつもりで。

彼としては ライフスタイルを仕込む役に立っていると 思っていたのだ。

こんなやり方はない。

 

 眠い私を、彼は 無理やり引っぱって行く。

それも 小径は素晴らしかったし、朝はビューティフルだったのに、彼は その麗しさを そっくりぶち壊しに してしまった。

彼は 私に いや気を起こさせてしまったのだ。

何年も後になって ようやく私は回復して、彼を思い出さずに 朝を迎えることが できるようになった。

それまでというもの、祖父の思い出は つきまとって 離れなかった。

彼が 死んでしまっても、その思い出は 影のように朝につきまとっていた。

 

 もし あなたが習慣を つけたりしたら、強制的なものを つくり出すようなことをしたら、朝は 醜いものになってしまう。

そんなことなら眠ったほうが ましなくらいだ。

ただし、あくまでも 内発的でいること。

 

 ときには 起きられない日も あるだろう。

どこにも悪いことなんかない。

罪を犯しているわけでもあるまいしーーー。

もし 眠たいのならば 眠ることはビューティフルだ。

どんな朝にも劣らず ビューティフルだし、どんな日の出にも劣らず ビューティフルだ。

眠りは 太陽が神聖なのと同じだけ 神聖なものなのだからーーー。

もし 一日中 休んでいたかったら それもよし。

これが タントラが「王道」と言うところのものだ。

王様のように 振る舞いなさい。

兵隊ではなくーーー。

 

 あなたの上に立って、強制したり命令したりする人など 誰もいやしない。

世の中に、本当の意味で、「ライフスタイル」などというものは あるべきじゃない。

それが 王道だ。

あなたは 瞬間から瞬間へと生きるべきなのだ。

瞬間から瞬間へと 楽しんでーーー

自然な内発性こそ 本筋だ。

それに、なぜ 明日のことなんかに構う ? 

この瞬間で 充分だ。

それを 生きる。

それを 全体性において 生きるのだ。

 感   応 するのだ。

 反   応 じゃない。

 

 

第七話「あのね それ両方もらうよ !」(03)

おわり (04)ヘ つづく・・・