(09)
( 意識を 呼吸に集中させると 思考は 自動的に 止まる。
あなたは 考えることが できなくなる。
というのも、あなたが考えた瞬間、意識は 呼吸から思考へと 動いてしまうからだ。
すると、あなたは 息を 見逃す )
次のことをすれば、わかるだろう。
呼吸に 気づいていれば 思考は止まる。
思考するために使われていた 同じエネルギーが 呼吸に気づくことに 使われる。
あなたが 考え始めれば、息の動きを見逃してしまう。
あなたは息の動きを 忘れ、考えてしまう。
それらの 両方を 同時にはできない。
そして、もしあなたが 呼吸覚醒の道を 行くなら
それは 長い プロセスだ。
人は そのなかに深く入っていかねばならない。
最低でも 三ヶ月、最高 三年は かかる。
もしこの方法を 一日 二十四時間 やり続けるとすれば −−−
この方法は、すべてを 放棄した僧侶たちの手法だ。
彼らは 二十四時間、ただ 呼吸に目覚めていることしか しない。
だから仏教の僧侶たち、また他の宗教の 僧侶たちは、この手法の邪魔にならないように、自分たちの生活を 最低限度のものにしていた。
彼らは自分たちの食料を 托鉢で得て、木の下で寝た −−−
それが 全てだ。
彼らの時間の全ては、あるひとつの内なる修行のために捧げられていた −−− たとえば、呼吸に 気づいていること。
仏教の僧侶は 托鉢に出る。
彼は その間も、自分の呼吸に ずっと気づいている。
あなたが仏教の僧侶に見る 穏やかさは、呼吸への 気づきからくる穏やかさ以外の何ものでもない。
(09)終わり(10)ヘ 続く