saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

第17章「意識の完全なる開花に向かって」(07)

(07)

( すると、未知なる ある力が、あなたを翻弄している という結論に至るだろう。

あなたが 決め手ではない )

 

あなたは、それらは自分の決定だと 自分を欺く −−− だが、そうではない。

 

あなたは 怒らない と 決意する。

だが、怒りの感情は やって来る。

みんな、 自分の決意は 無力であると 感じている。

あらゆる瞬間に、あなたは それを感じている。

こうしない と決意しても、その決意にも関わらず 

それを せずには いられない。

そして あとになって、自分の行為の 言い訳を作り出す。

それらの言い訳は、またもや 自分の都合のいいことだ。

怒らない と 決意しても 怒ってしまう。

と するなら、ひとつの可能性は、あなたが自分の内を 奥深く掘り下げていけば、自分には 何一つ決められない −−− 自分には 物事を決める力などない、自分は無力だ、自分は まったくの無能だ −−− という結論に至るということだ。

だが それは 屈辱的だ。

だから 誰も問題の根源に 逆上っていかない −−− 

そして、自分のすることを 正当化し始める。

 

人は言う、「その人を助けることになるから、俺は怒らねばならなかった。

その人を変えるために、俺は怒らねばならなかった。 正義のために 怒る必要があった」と。

そうして あなたは、それが 自分が決断したことだ という作り話を作り出す。

あなたは 自分を 騙している ! 

 

自分が 今まで本当に、何かを決めたことが あるかないか を 見つめてごらん。

 

自分の意志で 決めたことが 何かあるかね ? 

 

マインドの意識的な部分は、まったくの無力だ。

無意識は あまりにも強い −−− 意識の 九倍の力がある。

あなたの意識は、無意識の 手の内の道具 以外の何ものでもない。

だから、あなたの意識が欲するままに、意志決定し続けていればいい。

無意識は、そんなことには ちっともお構いなしだ。

何を しようと、それは無意識によるものだ。

意志を決定すべき時には、意識は まったく無力だ。

 

だが、人は自己を 掘り下げていかねばならない。

この無意識は あなたの子宮だ。

あなたは そこから出て、成長していくべきだ。

さもないと 奴隷になってしまう。

あなたは 主人であることができない。

あなたは ただの卵 −−− 種のままでいるだろう。

花咲く木に なることはできない。

 

と すれば、あなたの 開花は決してあり得ない。

 

まず最初に、この無意識が どんなものか 

それが どこにあるのかを 感じ始める。

無意識に 意識的になること、自分が 監禁状態にあること、自分が 種の状況にあることに 意識的に なる −−− 

それは いいスタートだ。 自分を 欺いてはならない ! 

 

自分がこれだとか、あれだとか 思い続けるのではない。

 

自分が 本当は何なのかを 見つけなさい。

イメージを 作り出さないことだ。

 

グルジェフは、こんな話をしたそうだ。

たくさんの羊を持つ マジシャンがいた。

毎日、 一頭の羊が マジシャンの食物として殺されていた。

そこには羊が たくさんいた。

彼らは 毎日 一頭の羊が殺されるのを 見ていたが 反逆しなかった。

彼らは 決して マジシャンに逆らわなかった。

訪問者が マジシャンとともにそこにいた。

そして 訪問者は「これは奇跡だ !  毎日、一頭の羊が選ばれ 他の羊の前で殺されているのに、自分たちも すぐに殺される順番がやってくる と まだ気づかないとは。

逃げられるというのに ! 反逆できるというのに !」と 言った。

そのマジシャンは 笑ってこう言った。

「それには トリックがあるのですよ。

私は全ての羊たちに 催眠術をかけているのです。

彼らは みんな催眠術にかかっているのです。

私は 催眠状態にある彼らに こう言ったのです。

『お前は羊ではない。 お前はまったく羊なんかではない。

他のみんなは羊だ。 だが、お前は違う。 お前はライオンなんだ !』と。

だから、一頭一頭の羊たちが、自分はライオンで、他のみんなは ただの羊だと信じているんですよ。

だから 一頭の羊が殺されても、誰も気にしないのです。

彼らは自分たちのイメージの中ではライオンなのですから」と。

 

この話は 良くできている。

これは 人間の マインドを表した話だ。

 

あなたは、本当の自分ではないことばかり 考え続け 

本当の自分を だまし続けている。

 

ありのままの自分、その「事実性」の認識が 意識的になることの始まりだ。

そして、それが唯一の 正しい始まりだ。

 

 

(07)終わり(08)ヘ 続く