(05)
五十年間の経験、美しい経験、醜い経験、だが それらは 終っていない。 全てが 終わらずじまいだ −−−
だから、あなたは もう終ってしまった五十年もの 長い過去を、引きずり続けている。
その 終ってしまった過去が
現在という この一瞬の上に のしかかってくる。
過去は 現在の一瞬を殺してしまうだろう。
すると、あなたは 生きることができない。
それは 不可能だ。
あなたの上に のしかかる過去とともには、生きられない。
あらゆる 一瞬一瞬は あまりに新鮮で、あまりに繊細だが、過去の重荷全部が その一瞬を殺してしまうだろう。
その重荷は 一瞬一瞬を、 殺し続ける !
あなたの過去は、あなたの現在を 殺し続けていく。
現在という瞬間が 死ねば、それは一つの 部分になる。
現在という瞬間が 生きていれば、それはあなたの 部分ではない。
現在が死んでしまえば、現在が あなたの死んだ過去に殺されてしまえば、現在は あなたのものになる。
そうしたら、それは あなたの一部だ。
それが 事の状況だ。
あなたが中心から 行為し始めるとき
全ての行為が 全一であり、量子的だ。
それは そこにあり、後には そこにない。
あなたは、それから完全に 自由だ。
そうすれば、何の重荷もなく、煩うこともなく 動くことができる。
そうして 初めて、いつもそこにある この新しい瞬間の中に生きられる −−−
新鮮な気持ちで、その瞬間と 向かい合うことで。
そこに 引きずられている過去がない時
初めて新鮮な気持ちで、その瞬間に 向かい合える。
そして、もし過去が 完結していなかったら
あなたは 過去を 引きずっていかねばならないだろう。
マインドには、全てを完結させる傾向がある。
もし過去が 完結していなければ 引きずられることになる。
もし昼間、何かが 完結していないままなら
夜、その夢を 見る −−−
マインドには、全てを完結させる傾向があるからだ。
それが 完結すれば、マインドは 解放される。
完結するまでは、マインドは 何度も何度も そのことに 引っ掛かっていくだろう。
何であれ、あなたが すること −−−
あなたの 愛、セックス、友情 −−− 全てが完結していない。
(05)終わり(06)へ 続く