(08/終回)
(…だが、それらが 根本的なことではない からではなく、瞑想自体が ハート全てをかけた努力であり、それを助けるものを、何も必要としないほどのものだからだ )
スーフィーの神秘家、ハッサンのことが 思い出される。
彼は 師の所へ行った。
そして師に「教えてください、私は 何をすればいいのですか ? 」と 聞いた。
すると 師は、彼に説明し始めた。
このハッサンという男は、そこは初めての、まったくの 新参者だった。
師は ハッサンのことを知らなかった。
そして、彼は単純に「瞑想しなさい −−− 」と 言った。
それは単なる 始まりの言葉だった。
彼は 多くのことをハッサンに 教えようとしていた。
が、彼は 最初「瞑想しなさい」とだけ 言った。
ハッサンは 目を閉じていた。
師は、彼を見て 言った「眠たいのかい ?」と。
が、ハッサンは 目を 閉じたままだった。
そこで 師は、何時間も 待たねばならなかった。
彼が 目を開けた時、師は彼に
「おまえ、ここで何をしていたんだ。
わしは 瞑想のことを 説明し始めたところだった。それなのに、目を 閉じてしまった。
おまえは 一体、何のために わしの所にやって来たんだ ? 」と言った。
するとハッサンは
「でも、あなたは私に キーワードを教えてくださいました。
あなたは『瞑想』と 言ってくださいました。 それは充分以上の ものでした。
今や、それ以上の 何が必要でしょう。
私は 瞑想の中に入っていきました。
そして、私に 鍵を与えてくださったことに感謝します」と 言った。
だが、この 一%のタイプは 稀だ。
ひとりの ハッサンを見い出すことは 稀だ。
それは 滅多にない。
たった 一言が、彼の中の何かを カチッと打ち鳴らした。
彼は ちょうど際にあった −−− たったの 一押し。
「瞑想」という 言葉を聞いて、彼は ジャンプした。
そういうことさえ、必要なかった かもしれない。
鳥が 空を飛んでいた。
それを見て、誰かは 光明を得た。
そういうことが 起こってきた。
そこには「瞑想」という 言葉すらなかった。
ただ 鳥が太陽に向かって 空を飛んでいるのを 見ていて、誰かが瞑想を達成した。
枯れ葉が 木から落ちていくのを 誰かが見ていて
瞑想を 達成した −−− 達成してしまったのだ !
これらの人々は、ちょうど 際にあった。
何か まったく理由もなく見ている ことで
瞑想は 達成される。 それを どう説明できる ?
老子は光明を達成した。
彼は ただ木の下に座っていて、そこに 枯れ葉が 落ちてきた。
彼は 落ちていく 枯れ葉を見ていた。
そして、彼は 踊りはじめた。
そのとき、もし誰かが 聞いたら 彼は
「どうして あなたに教えることができるだろう ?
それは 難しい。
木の下に 座っていて、枯れ葉が落ちるのを見ていると、それは起こった −−− そして 踊りはじめたのだ !」と 言っただろう。
彼は実際、冗談を言っているのではなかった。
それが 彼に起こった。
だが、そのような 単純な、純粋なマインドは 稀にしか存在しない。
彼は瞑想していた。
生死を繰り返しながら瞑想し続けてきた。
そして突然、枯れ葉が 落ちていくのを 見ていて 全てが 開いた。
生は 消え去り、死は 現実となった。
枯れ葉が落ちていくのを見て、彼は 自分自身の 死を見た。
そして すべてが 終わった。 だが、それは 稀だ。
九十九%の 人々には 助けが必要不可欠だ。
だから、私の言っていることを誤解しないように。
二番目の質問(08)終わり…
第12章「あなたのせいだ」三番目の質問(01)へ 続く