…( それは 普通の心(マインド)にとっては ほとんど不可能にすら見える
自分が 消え失せようというときに
どうして おののかずに いられよう ? )
自分が〈未知〉の中へ 溶けてゆこうとしているときに
どうして 震えないでいられる ?
どうして 逃げ出さずに踏みとどまっていられる ?
どうして，さまざまなつっかい棒や支えを見つけて
またしても自我(エゴ)という
自己という感覚を つくり出す愚を くり返さないでいられる ?
仏陀が 20年 待たなければならなかったのは そのためだ
そして，その上でまた彼は
この真実を シャーリプトラに 公けの説教としてではなく
個人的な対話の中で 述べたのだ
だから，もし人々が シャーリプトラを 信じなかったとしたら
彼らも また正しい
なぜならば
仏陀は彼らには 何か別なことを 話していたからだ
私についても これを覚えておきなさい
これを心に とめておくがいい
私の所説は 矛盾している !
なぜなら，それらは 異なった人々に 向けられているから
異なった意識に 向けられているからだ
そして あなた方が 成長すれば成長するほど
それだけ私は 矛盾するようになるだろう
それだけ私は 自分で 前に言ったことを反駁しなければならなくなるだろう
なぜならば
それは もうあなたにとって 意味をなさなくなっているだろうから
あなた方の 成長しつつある意識にともなって
私は 違った応答のしかたを しなければなるまい
あなたの 意識の ひとつひとつの転回が
私の所説にとっても ひとつの転回点になるだろう
そして，私が いなくなったとき
36派を つくらないこと
ん ? というのも 36派じゃ 間に合うまいからね !
(20)終わり・・・(21)へ 続く
