saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

第7話 ーーー 〈無〉に 帰依する (16)

…(・・・自我(エゴ)が 地面に崩れ落ちたとき はじめて
あなたの中に,永遠であり
時を超えた
不死の意識が 湧きあがる )

ここで 仏陀は言う
「隠れみのなどというものは 何もない,シャーリプトラよ
治療法などというものも何もない,シャーリプトラよ
何ひとつ ありはしないし,どこにも行くべきところなどない
あなたは もうすでに そこにいるのだ」,と

この “ 満ちた空 ”は
もしあなたが 不用意に達したりしたら
あなたに 大変な おののきを起こさせるだろう
もしあなたが 誰かに そこへ投げ込まれたりしたら・・・

たとえば,ときとして
人々が 深い愛と 敬意もって 私のところへやって来て
「バグワン
なぜあなたは もうちょっと強く 私をあと押ししてくれないのですか ? 」と 言う

もしその用意がないまま あなたがその中に 押し込まれたりしたら
それは 用をなさないだろう
それは 来たるべき幾多の生にわたって,あなたの進歩を妨げかねない

一度 不用意に その〈無〉の中に はいったりしようものなら
あなたは あまりにもショックを受けて
あまりにも おびえてしまって
死ぬほど おじけづいてしまって
少なくとも あと 二,三生の間
〈無〉について 語ったり
〈神〉について語ったりする どんな人のところへも
二度と ふたたび 近づかないだろう

あなたは 避けて通るに違いない

その恐怖が あなたの中で ひとつの種になってしまう


いいや
不用意に 押し込まれることは 禁物だ
あなたは ただ ゆっくりゆっくりと あと押ししてもらうしかない
あなたの用意できている その同じ分量だけね




(16)終わり・・・(17)へ 続く