saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

第4話ーーーQ&A 最後の質問 「恐怖は欲望の副産物である」(02)

恐怖というものは 消滅させることはできない
ところが,それは時代から時代へと なされてきた

人々は恐怖を破滅させようとし,怒りを破滅させようとし
セックスを破滅させようとし
欲や ほかのあれこれを 破滅させようとしてきた
世の中全体 休む間もなく がんばってきた
そして,その成果や いかに ?

人間は めちゃくちゃに なってしまった
何ひとつ 破滅させられてはいない
すべて そこにある
ただ物事が混乱しているだけだ
何かを破壊する必要など ひとつもない
最初から 何ひとつ破壊され得るものではないからだ
じゃあ どうしたらいいのか ?


あなたは 恐怖を 理 解 しなければならない

恐怖とは 何か ?
それは どのように湧き上がって来るのか ?
それは どこからやって来るのか ?
そのメッセージは 何なのか ? ーーー

それを のぞき込んでごらん
それも,どんな判定も抜きにしてだ

そうして はじめて あなたは 理 解 することができるだろう

もし,もうすでに 恐怖とは間違ったものだ
それは あってはならないものだ
「自分は こわがるべきじゃない」というような ひとつの観念を持っていたら
あなたは 目を向けることもできまい
どうして恐怖に 直面することができる ?
もうすでに それが自分の敵だと 決めてしまっているときに
どうして恐怖の目をのぞき込むことが できる ?
誰も 敵の目など のぞきやしない
もしそれが 何か間違ったものだと 思ったら
あなたは
それを迂回しよう,回避しよう,拒否しようとするだろう
あなたはそれと 出くわさないようにしようとするだろう
しかし,それは踏みとどまる
これでは どうしようもあるまい


まず第一に,一切の 非難や 判定や 評価を 落としなさい

恐怖というのは ひとつのリアリティー
それは 直面されねばならない
それは理解されねばならない
そして 理解を通じてはじめて
それは 転換され得る
実際に,それは理解を通じて 転換されるのだ
ほかには 何をする必要もない
理解が それを 転換する

恐怖とは 何かーーー

ひとつ
恐怖というのは つねに 何かの欲望のまわりにある

あなたは 有名人になりたい
世界一の 有名人になりたい
すると そこに 恐怖がある
うまく いかなかったら どうしよう ? ーーー

恐怖が やって来る
つまり,恐怖というのは 欲望の副産物として やって来るのだ

あなたが世界一の 大金持ちになりたがる
成功しなかったら どうしよう ? ーーー

あなたは 震えだす
恐怖が やって来る

あなたが ひとりの女性を独占する
あなたは こわい
明日になったら もう独占できないかもしれない
彼女は 誰かほかの人のところに 行ってしまうかもしれない
彼女は まだ生きているのだ
行ってしまうことだって あり得る
行かないのは 死んだ女の人だけだ
彼女は 依然として生きている
独占できるのは 死体だけだ
死体だったら,何も恐怖なんかない
死体は そこにいてくれるだろう

家具なら 独占できる
家具なら 何の恐怖もない
だが,あなたが ひとりの人間を 独占しようとするとき
恐怖が やって来る
誰が わかる ?

昨日,彼女は あなたのものじゃなかった
今日は あなたのものだ
誰が わかる ?

明日になったら 彼女は誰かほかの人のものに なってしまうかもしれない
恐怖が 湧き上がる

その恐怖は
所有しようとする 欲望から 湧き起こっているのだ
それは ひとつの副産物なのだ
あなたが 独占したがるからこそ,そこに恐怖がある

もし独占したがったり しなければ
そのときには 何の恐怖もない
もしあなたが,将来 こうなったり ああなったりしたいという 欲望を持たなければ
そのとき そこには何の恐怖もない
もし 天国などに 行きたがらなければ
そこには 何の 恐怖もない
そうしたら
坊主にも あなたを 怖がらせることなどできやしない
もしあなたが どこへ行くことも 求めなければ
そのときには 誰ひとりとして あなたをこわがらせたりすることはできない
もしあなたが 瞬間の中に 生きはじめたならば
恐怖は 消え失せる

恐怖というものは 欲望を通してやって来る
だから
基本的には 欲望が 恐怖を生むのだ


それを のぞき込んでごらん
いつであれ そこに恐怖があるときには
それが どこから来るのか

どんな欲望が それをつくり出しているのか 見てごらん

そうして,その むなしさを 見抜くのだ
どうして ひとりの女性を
あるいは ひとりの男性を 所有することなどできる ?
それは まったく愚かな,馬鹿げた観念だ

所有され得るのは 物だけだ
人は 無理だ
人というのは ひとつの自由だ
人が 美しいのは その自由のせいなのだ



(02)終わり・・・(03)へ 続く