saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

第4話ーーーQ&A 二番目の質問 (01)

二番目の質問「弱虫讃歌」

“ 私は 弱虫です。にもかかわらず,私は生まれてはじめて,ここでなら自分の弱さの中へリラックスできるんじゃないかと感じています。
私は 強くて勇敢であるべきでしょうか ? ”


ここに “べき(must)” は 何もない
何々しなくてはいけないとか,何々すべきだとか
何々するのが当然だ とかは すべて落とされねばならない
そうしてはじめて あなたは自然な実存と なる


それに,虚弱なことの どこが悪い ?
誰もが弱いのだ

どうして〈部分〉が 強くなんかなり得る ?
部分は弱くてしかるべきだ
そして,我々は ちっぽけな部分
この広大な大海の中の ひとしずくなのだ
どうして我々が 強くなんかなり得る ?
誰に 対して ?
何に対して ?
そう,あなた方は 教え込まれてきた
それは私も 知っている

強くなれ とね
あなた方は暴力的で,攻撃的で
闘争的でいるように 教え込まれてきた
あなた方が 強くならなくてはいけない と思うのは
競争的で,野心的で,エゴイスティックでいるように 教え込まれてきたからなのだ
あなた方は あらゆる種類の攻撃性を 叩き込まれてきた
他人を強姦し,自然を強姦するように育て上げられてきた
あなた方は 愛するように育てられてはこなかった


ここのメッセージは〈愛 love〉だ
だとしたら,何のために強さがいる ?
ここのメッセージは〈明け渡し surrender〉だ
ここのメッセージは〈受容 acceptance〉
何がどうあれ 全面的な〈受容〉だ
弱さは ビューティフルだ
その中に リラックスするがいい
それを 受け容れるがいい
それを楽しむがいい
それには それなりの美しさが
それなりの喜びが あるものだ

“ 私は 弱虫です・・・”

どうか,その “弱虫” という言葉を 使うことさえしないでごらん
なぜならば,それには 非難がましい響きが あるからだ
「私は 部分です」と 言いなさい
そして,部分というものが 手も足も出ないのは 仕方がないことだ
部分という そのものが 無力で当然なのだ
部分は全体と一緒になって はじめて力を持つ
あなたの強さは〈真実〉と 一緒になることの中にある
ほかの強さなど 何ひとつ あるわけじゃない
〈真実〉は 強い
我々は 弱い
神は 強い
我々は 弱い
〈彼〉に添えば 我々も強くなる
〈彼〉に逆らえば
〈彼〉抜きでは,我々は 弱い

川と 争ってごらん
流れを 遡ろうとしてごらん
そうすれば,自分が弱虫であることが 判明するだろう

それから 今度は,川と 一緒に漂い
流れを くだって行ってごらん
泳ぐことすら しなくていい
“ 手放し(let - go) ” 状態にいて
川に,どこでもいい
それが行くところへ 自分を連れて行かせるのだ

そうすれば,そこには 何の弱さもない
強くなる という観念が 落とされたとき
そこには 何の弱さも残らない
その二つは 一緒に消え失せる
そうすると突然,あなたは 弱くも強くもない
実際には あなたは い な い のだ
神が いる
弱くも強くもあるはずがない


あなたは 言う
“ にもかかわらず,私は生まれてはじめて,ここでなら自分の弱さの中へ リラックスできるんじゃないかと感じています ”


その感じは いい感じだ
ん ? それを見失わないようにしなさい
正しい感じだ
リラックス するが いい
それが 私の 教えの すべてなのだ
あなたの実存の中に リラックスしなさい
あなたが 誰であろうと,どんな理想も 押しつけないこと
自分自身を 狂気に駆り立てないこと
そんな必要はない
be (いなさい) !
な る こ と (becoming)を 落とすのだ

我々は どこへ向かっているわけでもない
我々は ただ ここにいるだけなのだ
そして,この瞬間は 本当に素敵だ
まったくの祝福だ
そこに どんな未来も 持ち込まないこと
さもなければ,あなたは それを ぶち壊しにしてしまうだろう
未来というのは 有毒だ
リラックスして 楽しみなさい

もし私に
あなたがリラックスし,楽しむ手助けをすることが できたなら
私の仕事は 終わりだ
もし私に
あなたが あなたの理想
自分が どうあるべきか
自分が どうあるべきでないか という観念を落とすのに 手を貸すことができたなら
もし私に
あなたに 与えられてきた あらゆる掟を 取り去ることができたなら
そのときには,私の仕事は お終いだ

そして,あなたが どんな掟も 持たないとき
あなたが 瞬間瞬間に応じて
自然に,内発的に,シンプルに,あたりまえに生きるとき
そこには 大いなる お祝いがある
あなたは〈わが家〉に 到着しているのだ
もう二度と それを持ち込まないこと


“ 私は強く勇敢でいるべきでしょうか ? ”

何のために ?

実際のところ,弱さが 強くなりたがる
それを理解しようとしてごらん

それは 少々複雑だ
けれども,その中に はいって行ってみよう

強くなりたがるのは 弱さであり
強くなりたがるのは 劣等感であり
優越したがるのは 劣等感であり
物識りに なりたがるのは 無知なのだ
それが知識の中に 隠れられるように
あなたがあなたの いわゆる力の中に
あなたの強さの中に 隠れられるようにーーー

劣等感から,優越しようという欲望が出てくる
それが そっくり 世界中の政治
権力政治の土台だ
政治家になるのは 劣等感を持った人たち だけなのだ
彼らが 自分の劣っているのを知っているところから
権力衝動が 生じる
もし 一国の 大統領や 一国の首相に ならなかったら
彼らは 自分自身や ほかの人たちに目にもの見せることができない
自分自身の中でも,彼らは弱さを 感じている
彼らは 自分たちを 権力へと駆り立てる



二番目の質問 (01)終わり・・・(02)へ 続く