saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

第五章「音を感覚への通路として使う」04

 

「音に関する第六の技法」04

 

( どんな音でもいい。

自分自身の音を見つけてみる。

唱えてみれば、自分がその音と 愛の関係にあるかどうか わかる。

ハートが振動を始めるからだ )

 

身体全体が だんだん敏感になっていく。

ちょうど恋人の膝上に抱かれるように、なにか温かいものの中に落ちていくような感じがする。

なにか 温かいものが 自分を おおっていくように感じる。

それは 物理的な 感覚でもある。

ただの心理的な ものではない。

自分の好きな音を 唱えれば、きっと なにか温かいものが 感じられる ーー 自分の周囲や、内側に。

すると、この世界は冷たくない。

この世界は 温かい !  

 

  ヒンドゥ―寺院に 行ったことがあれば、きっと、ガルバグリハ、「子宮の家」について聞いたことがあるだろう。

寺院の 最奥の中心は、ガルバ、「子宮」として知られている。

なぜ子宮と 呼ばれるのだろうか。

寺院には、それぞれの音があり、それぞれのマントラがあり、それぞれの イシュタ・デヴァータ、「神格」があり、そしてその神格に関連する マントラがある。

その音を唱えれば、ちょうど 母の子宮にいるのと同じような 温かさが現れる。

だからこそ寺院のガルバ、 子宮は、母の子宮と そっくり同じに 作られるのだ ーー 円形で、入口が ひとつあるだけで、あとは 窓もなにもない。

キリスト教徒が 初めてインドに やって来たときの話だが、ヒンドゥ―寺院を発見したとき、ひどく非衛生的なところだと 思った ーー まったく換気されず、入口は たった ひとつしかない。

 

  だが 子宮も同じだ、入口は ひとつで、まったく換気されない。

だからこそ寺院には、ちょうど子宮のように、ひとつの入口しかない。

そして その音を唱えたら、その子宮は 生命を 持つ。

 

  また、それがガルバ、 子宮と呼ばれる理由は、もうひとつある。

それは あなたがそこで新しい誕生を受けるからだ。

あなたは 新しい人間になる。

 

自分の好きな音、なにか感じる音を 唱えれば、自分のまわりに 音の子宮が創り出される。

 

  だから この技法は 外でやらないほうがいい。

あなたは とても弱い。

自分の音で空全体を 満たすことができない。

だから 小さな部屋を 選んだほうがいい。

 

 (04)おわり (05)へ つづく

 

 

タントラ秘法の書   第四巻

「沈黙の音」

ヴィギャン・バイラヴ・タントラ

 


講話   OSHO

翻訳   スワミ・アドヴァイト・パルヴァ

            (田中ぱるば)

発行者   マ・ギャン・パトラ

発行   株式会社 市民出版社