saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

第四章「自由への恐れ」(05)


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(05)

(…人間は何のために 走ったらいいのだろう ? )

 

人間が主要な関心事だ。

あらゆる存在が、人間に向かって成長している。

 

人間には もう水平の動きはない。

もし 水平に動き続けたなら、あなたの生は 実際、人間の生ではない。

 

あなたの生は、人間ではない多くの層から 成り立つ。

時々、あなたは 動物のような行動をする。

もしあなたが 水平に動き続けるなら、時には ちょうど植物のようかもしれない。

時には 生命のない、ただの物質のようであるかもしれない。 が、決して 人間のようではない。

 

あなたの生の 内奥 深くを、見つめてみるといい。

垂直の動きに 変化していない。

では、あなたは 一体何をしているのだろう ? 

もし自分の 一挙一動について 考えたら、ある面では 動物界のものであり、別の面では 植物界のものであり、等々・・・と わかる。

自分の行為、自分の生のことを、良く考えてみるがいい。

そうすると、何かは、ちょうど生命のない物質のようであり、また、何かは植物が伸びているようなものであり、また、 別の何かは ちょうど動物のようだと、わかるだろう。

人間はどこに いるのだろう ? 

 

上に向かって 突き上げるものと ともに、人間は存在へと やって来た。・・・それは あなたに関わっている。

意識の進化が、今や 唯一の進化と なりつつある。

そのために、日毎に宗教が、もっともっと重要なものになりつつある。

日毎、瞬間ごとに、宗教が さらに一層、重要なものに なりつつある。

今や科学者たちは「生命の進化に関しては、動きはないように見える」と 感じているからだ。

無論、水平的な動きとしての 動きはない。

あなたは、これ以上 先へと進むことはできない。

全てが 止まってしまった。

そこで科学は、ただ あなた方の感覚に 新しいものを付け加え続けている。

あなた方の 目の発育は、止まってしまった。

そこで 今では、見るための道具を 使うことができる。

脳の発育は 止まってしまった。

今や コンピュータを使うことができる。

あなた方の 足の発育は 止まってしまった。

そこで 今では、自動車を使うことができる。

科学が与えるものが 何であれ、それは ただ発育の止まってしまった人間の 感覚器官のために、付け加えられた 道具なのだ。

人間は 成長していない。

ただ、 新しい道具が 発達しただけだ。

無論、全ての道具は あなたのパワーを 増大させるが、あなたの 能力が 向上するわけではない。

事実は その反対だ。

 

自動車が あることで、行動が とてもスピードアップされたが、あなたの 足は駄目になった。

それは 不幸なことだ。 が、そうしたことは起こるだろう。

もしコンピュータが 人間のマインドに取って代われば・・・やがて 取って代わるだろう。

人間のマインドは、コンピュータほど能率的ではない・・・コンピュータは 多くのことを成すだろう。

が 結局は、コンピュータは 人間のマインドを 駄目にする。

何であれ、使われないものは 駄目になるからだ。

 

科学は今、感じている。 何を成したにせよ、進化への誤った考え方を 与えただけだった と。

 

 

(05)終わり(06)へ 続く