saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

第八章 「 第二の質問 」 (02)

 二番目のこと ーーー

あなた方の質問は 同じではない、同じであることはできない

それらは ちがう人々から来ている

それらがどうして 同じ質問でありえよう ?

そう、 ときとして言葉は同じかもしれないが、質問は同じではない

二人の人間は 互いに はなはだしくちがっている

彼らが どうやって同じ質問ができよう ?

 

たとえ言葉が同じでも、質問の構成が同じでも

私は あなた方に憶えておいてほしいが、それらは 同じではありえない

 

さて、この質問は アナンド・シャイラがしている

ほかの誰も それを問うことはできない

この広い地上で、それを問うことのできる人は、ほかに 誰ひとりいない

この質問をするためには、シャイラが 必要だ

そしてシャイラは ただひとりだ

たくさんのシャイラは いない

 

だから憶えておきなさい

個人個人が そういうユニークさを もっている

それらの質問を 同じと呼ぶのは失礼だ

私は あなた方の質問を 尊重する

それらは 同じではない

それらは独特のニュアンスを、独特の色合いを もっている

しかし、そのちがいを見るためには、非常に透徹した眼が 必要だ

さもなければ あなたは見ることはできない

 

あたりを見まわして 樹々がすべて緑であるのを見るとき

あなたは、それは同じ緑だと思うだろうか ?

それなら、あなたは 色の見方を知らない

そのときには、画家を連れてきて、その画家に 訊ねるがいい

そうすれば 彼はこう言う

「それらは すべてちがう緑です

緑にも 何千種類というタイプが あるのです

さまざまに ちがう色合い、ちがうニュアンス ーーー

同じ緑の樹は けっして二本とありません」

ちょっと あたりを見まわすがいい、そうすれば見える

そう、それぞれの緑は ちがった緑だ

 

質問も そうだ

たとえ同じ人間が 何度も質問をしたとしても、それも 同じではありえない

なぜなら人は 変化しつづけているからだ

固定的なものは いっさいない

あなたは同じ河に 二度足を踏み入れることはできない

あなたは同じ人間に 再び会うことはできない

シャイラは 明日この質問をすることはできない

なぜなら明日は もう同じ人は いないからだ

ガンジス河は すでに流れているだろう、 大量の水が 流れ終えているだろう

この瞬間には その質問は 的を得ているが、明日にはそれは 的はずれになるかもしれない

 

同じ質問をできる人は 二人といない

同じ人でさえ 再び同じ質問をすることはできない

なぜなら、その人は 変化しつづけているからだ

人間は たえず変化している、炎のようだ

しかし、また深く 見てゆかなければならない

私は かつて 一度も同じ質問に出会ったことはない

私はいつも あなた方の質問に 興奮をおぼえる

私はいつも、あなた方が どうやって質問をひねり出してくるのか不思議だ

 

「私たちが、耳を塞ぎ、眼を閉じ、口をつむってそこに坐り、けっしてメッセージをーーー『どんな解答も存在しない』というメッセージをーーー受け取らない というのに、あなたは 毎日毎日、同じ質問に答えていて、退屈し、飽きて、うんざりしませんか ?」

 

あなた方が そこに坐り

「耳を塞ぎ、眼を閉じ、口をつむり、けっしてメッセージを受け取らない」からこそ

それは、私にとって 挑戦になる

それは 大きな冒険だ

あなた方は 頑固に続ける、私も 頑固に続ける

問題は 誰が 勝つかだ

あなた方は ずっと 閉じたままでいるか

それとも、ある日 私を気の毒に思って聴くようになるか

少しでも耳を 開き、ハートを 開くように なるか・・・

それは ひとつの 闘いだ

それは マスターと弟子の間に続く 格闘だ、 たえざる闘いだ

 

そして 弟子は 勝つことはできない

弟子が勝つ ということは、絶えて聞いたことがない

彼は延期し、遅らせることは できるが、勝つことは できない

 

(02)終わり・・・(03)ヘ 続く