saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

第一章 「涅槃(ニルヴァーナ)の境地」 (08)

(…瞑想は 二十四時間の ものだ
それは 一日 一回やって それで おしまい、というものではない
それは あなたの味わいに ならなければならない
それは あなたの風土に ならなければならない
それは あなたを包むもので ならなければならない
あなたが どこに いようと
あなたが 何を していようとーーー)


“ 心して前面に注意を据え
世尊は坐られた
すると 多くの僧たちが世尊の許に近づき
両足を頭に頂く礼をとり
世尊のまわりを右回りに三度まわって
かたわらに坐った ”


ブッダに質問をするには 一定の態度が必要だ
そうしたときにだけ あなたは 答えを受け取る
ブッダが答えを与えない というのではない

あなたは とても不作法に質問することもできる
ブッダは答えを与えるが、あなたは それを 受け取れない
だから、それは敬意を表したときだけ ブッダが答えるという問題ではない

いずれにしても ブッダは答えを与える
だが敬意を払わず、謙虚で、受容的、女性的でないなら
あなたは それを 見のがす
質問の仕方が、答えを受け取ることが できるか どうかを決める


どんなふうに 訊ねるか、どんな雰囲気で・・・

あなたは 受容的だろうか、ただ好奇心があるだけだろうか
かき集めた知識から 訊ねているのだろうか、それともあなたの質問は 純真だろうか
ただ この男が 知っているかどうかを 試すために 質問しているのだろうか
知識の状態から訊ねているのだろうか、それとも「非知識」の状態からだろうか
あなたは 謙虚で、明け渡(サレンダー)しているだろうか
贈り物が与えられたら 受け取る用意ができているだろうか
あなたは 開放的(オープン)だろうか
それを 歓迎するだろうか
それを ハートで 受け止めるだろうか
それがハートのなかで 種になるのを 許すだろうか

ブッダに質問することは、教授に質問することではない
それは あなたのなかに ある種の 質を必要とする
そうして はじめて あなたは それによって恩恵に浴する


“ すると 多くの僧たちが世尊の許に近づき
御足を頭に頂く礼をとり
世尊のまわりを右回りに三度まわって
かたわらに坐った ”


三度 歩き まわるのは 三つの身体を象徴している
最初の 一まわりは 肉体のためのものだ
私たちが 見ることができる 身体、五感で とらえられる身体の ためのものだ
仏陀は 肉体も 美しい
それは 神の住まう 神殿だ
だから、最初の 一まわりは 第一の身体、肉体のための敬礼だ

第二の 一まわりは 至福の身体、第二の身体の ためのもの

そして第三の 一まわりは ブッダの身体、真理の身体の ためのものだ



これらの 三巡は 別のことも象徴している

仏教には 三つの拠り所、三つの庇護がある
私は ブッダの 庇護の許に入ります
私は サンガの 庇護の許に入ります
私は ダンマの 庇護の許に入りますーーー

三度 まわるのは これらの象徴でもある


ブッダに 何かを訊ねに行くとき、人は その庇護を受けなければならない
人は こういう心境に ならなければならない
「私は ブッダに同調します
私はブッダと同じ波長で 波動する用意ができています」

「私は ブッダの庇護の許に入ります
あなたは私の拠り所です
私は弟子として あなたの許に参ります
私は 自分が無知であることを知って あなたの許に参ります
純真な気持ちで あなたの許へ参ります
あなたの前に こうべを垂れます
私は、あなたは知り 私は知らない ということを承知しています
ですから
私に与えられる価値があると あなたが思うものなら何でも 受けいれる用意があります」

「私は サンガの、コミューンの庇護の許に入ります」

なぜなら、ひとりのブッダは 過去、未来の あらゆるブッダたちの 一代表に すぎないからだ
ひとりのブッダは あらゆるブッダたちへの 扉だ

そのブッダたちを キリストたちとか クリシュナたちとか呼んでもいい
そこには どんなちがいもない
それらは 異なる伝統によって与えられた 異なる名前だ

だから、最初の拠り所は まさに自分の前にいる そのブッダのなかにある
第二の 拠り所は あらゆるブッダたちのなかにある
過去、現在、未来の あらゆるブッダたちの サンガ、つまり共同体(コミューン)の なかにある
第三の拠り所は ダンマーーー人をブッダたらしめる本質的 存在ーーーの なかにある
その 目覚めの芸術(アート)が ダンマ、宗教だ


“ そのとき
長老スブーティがその集まりに来て坐った ”


仏陀の 偉大な弟子のひとりが スブーティだ
「それから彼は座から立ち上がり」と アーナンダは言う
そして彼は 再びことの全体を 繰り返す




(08)終わり・・・(09)へ 続く