saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

「無限の海の 一つの波……」03

「03」

 

  インドでは、こんなことが よく言われたものだ。

年取った聖者や その追随者たちのところへ行くと、彼らは 今でも こう言いつづけている……

一滴の精液というのは身体(からだ)の 四十日間の仕事を 意味する。

つまり 一滴の精液をつくるためには 身体は 四十日間 働かなければならない ということだ。

だから、もし 一滴失ったら、四十日分の生命が無駄にされた ということになる ーー 

  小さな 子供たちは何も知らない。

それでなくとも 彼らの感受性は非常に鋭敏になっている。

社会全体が こう教えるとしたら、彼らは催眠術にかかったようになる。

そうなったら 彼らには もう何もできない。

精液が放出されるのは 身体に その用意ができているからだ、精子が出て行かねばならないからだ。

ところが まわり中 この教えが頑張っている。

彼らには、自分が 精液を失っているとは 誰にも話せない。

そこで 隠すことになる。

そして 苦しむ ーー 

彼らは 絶えまない拷問を受けるようになる。

  そのうちに彼らは 自分は例外なのだと考える。

ほかの誰も 同じはめに陥っているとは 知る由もない。

誰も 言わないし、誰も そのことについては 語ろうとはしない。

そして 語るとすれば、いけないこと として 語る。

  だから どの少年も 自分は例外だと考える、自分だけが こういうめにあっているのだと ーー 

その上

 

しばらくすると  め  ま  い  が するようになる。

知力が 衰えてきたような 気がしてくる。

しばらくすると 狂ってきたのではないかと 感じはじめる。

自分の生命は 浪費されている !   

  大ぜいの人々が 私に手紙を書いてくる。

たくさんの精液を失ってしまった、性エネルギーを たくさん失ってしまった、生命を 浪費してしまいました……

  この観念は 非常に危険だ。

観念が在ったら ものごとは起こる。

催眠術を通して 起こるのだ。

 

  どのような観念、考えも、助けになるか 障害になるかの どちらかだ。

そして 観念無しで 生きるというのは むつかしいこと。

だから 思考のいっさい無い境地 に 到るまでは

ーー その境地にあったら すべてが臨機応変に手に入る ーー

 そうなるまでは

自分は無限のエネルギーの 一部である という この観念をもっていたほうがいい。

何かすることで、 あなたは 得る !  失いはしない。

与えることで、 あなたは 獲得する !  失いはしない。

愛、セックス、活動 ーー 

それが 何であろうとも 常に憶えていて

この観念で いっぱいになるがいい。

何かを与えるときには いつでも

根から もっともっと入ってくる、もっと与えられるのだ。

〈神〉は与える者、無条件に与える者 ーー 

もしあなたも また 与える者だったら

その両の手を 常に空っぽにしておくことだ。

そうすれば〈神〉は あなたに もっと多く与えられる。

   もしあなたが けちけちする人だったら

神性なるものと あなたの関係は 切られることになる。

そのときには あなたは ただの 一つの小波

いつもいつも 失うことを恐れている 小波だ。

 

  大海のように 生きるがいい。

大海原に なりなさい。

失うことなど けっして考えずに、何も 考えずに……

失われるものなど 何ひとつ無い。

失われることなど ありえない。

  そして また

あなたは 一つの個 ではない。

個人のように 一見 みえるだけ。

〈全体〉が あなたに つながっている。

あなたは たんなる〈全体〉の 一つの顔

〈全体〉が たまたま そのように起こった起こり様だ。

それについて 何も心配することはない。

それには けっして終りは来ない。

この〈実在〉には 始まりもなく終りもない ーー 

  楽しむが いい。

祝うが いい。

活動的に なるがいい。

そして いつもいつも 与える者に なりなさい。

十全(トータル)に 与える者になることによって

何かをとっておく、しまっておく などということは 絶対に考えないようになることだ。

それが 唯一の祈りと なるように ーー 

与えることは 祈ること

与えることは 愛すこと

 

   そして

与えることができる者は

かならず もっと多くを与えられる !  

 

 

「無限の海の 一つの波」「03」おわり……

 

『九日めの朝』「まかせてごらん あとは私が引き受ける」「01」へ つづく……

 

 

 

『マイ ウエイ』⚪流れ行く白雲の道

バグワン・シュリ・ラジニーシ

🔘質疑応答集

話者   バグワン・シュリ・ラジニーシ

翻訳   マ・アナンド・ナルタン

発行者   スワミ・アナンド・シャンタン

発行   RPJ

発売   株式会社 めるくまーる社