saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

「真理とは沈黙が花ひらくこと……」01

「01」

質問、

『バグワン ーー

あなたの語る言葉は美しい ーー、

ですが、 あなたが語っているとき、私たちはそこにもう一つ別のコミュニケーションが起こっているように感じます。

  この沈黙のコミュニケーションについて、いかに私たちがそれに向かって自分をひらけるか話していただけませんか ? 』

 

 

  それは 常に そこに在る ーー 

 

  私が あなたがたに語りかけているとき

私は 同時にまた、あなたがたに向かって  在  る 。

話すということは 知性を通してあなたがたに関わるということ

だが  在  る  ということは

私の全体(トータリティ)をもって あなたがたに関わるということだ。

 

私の話を聴いているとき

もし あなたがたが ほんとうに聴いていたら

そのときには それは、ただ言葉に耳を傾けている ということではなくなる。

私  を  聴  く  ことで、あなたの頭(マインド)の はたらきが止まる。

私を聴くことで、あなたは 考えなくなる。

考えていないとき、あなたは 自分をひらいている。

考えていないとき、そして

頭(マインド)が はたらいていないとき

あなたは はじめて 感じはじめる ーー 

  そうなったら 私は あなたがたを圧倒することができる

私は あなたがたの 内に動いていって

あなたがたを充たすことができる。

言葉は 手がかりとして使われるだけだ。

  私自身、あまり言葉には関心はない。

しかし私は 話さなければならない。

というのも、ずっと感じてきたことだが

私が 話しているあいだは、あなたがたは 沈黙するからだ。

もし 話さなかったら

そのときには あなたがたは内側で喋りつづけ、まったく沈黙しない。

  私が話をしないでも あなたがたが沈黙していられるのなら、そのときには 話す必要はなくなる。

そして 私は、そのときを待っている ーー 

あなたがたが私の脇に ただ黙って坐っていられるとき

ただ私の近くに 坐っている

何も考えず ーー 

そのときには もう私が話す必要はない。

なぜなら 話すということは 部分的なことだからだ。

そうなったら

私は 私の全体(トータリティ)をもって あなたに直接入っていける。

瞑想的な言葉の 必要は まったくない。

 

  しかし

私の近くに黙って坐るよう言っても

あなたがたには そうすることができない。

あなたがたは お喋りをつづける

内側で 何やかや話しつづける。

内側での話は 絶えないのだ。

その 内側のお喋りを やめさせるために

私は 話さなければならない。

少なくとも 私が話しているあいだは

あなたがたが何かに従事していられるようにだ。

  私の話すということは

子供にオモチャを 与えるようなもの。

子供は、そのオモチャで遊びはじめたら 夢中になって 黙ってしまう。

私は 自分の言葉をオモチャとして あなたがたに与える。

あなたがたは それと遊びはじめる。

それと 遊んでいるあいだは

あなたがたは すっかり夢中になって 沈黙する。

   そして沈黙が起こるときには いつであっても

私はあなたがたの内部に 流れ入っていくことができる。

 

  言葉は 美しくはなりうるが、真実とはなりえない。

美とは 一つの 審美的な価値のこと

それは 美しい絵画を楽しむときのように楽しめるものだ。

だがその楽しみの中からは 多くは起こりはしない。

それが在るかぎり善いことではある……が

言葉は けっして真実ではない。

その本性からして 真実にはなりえない。

真実は、ただ沈黙の内(うち)でのみ伝えられうる ーー 

だが これは逆説だ。

真理は 沈黙の内でしか伝えられない と 強く言ってきたひとたちは、すべて 言葉を使ってきている。

これは おかしいことだね。

しかし どうすることもできない。

  あなたを沈黙させるためには 言葉を使わなければならない。

私の話を 聴いているあいだは あなたがたは静かに沈黙している。

その沈黙は 意義深いものだ。

その沈黙はあなたがたに 真理を垣間(かいま)見させてくれる。

  たとえ私の言葉を通して 真理を一見したとしても

その一見は あなたがた自身の沈黙から来ている

私の言葉から 来ているのではない。

  たとえあなたがたが、私の言っていることは何であれ まったく真実であると強く確信するとしても、その強い 確信を 感じる感覚(フィーリング)は、あなたがた自身の沈黙から 来ている。

私の言葉から 来ているのではない。

 

  あなたが 静かに沈黙しているときには

そこに かならず 真実がある。

 

 

「01」おわり…「02」へ つづく

 

 

 

『マイ ウエイ』⚪流れ行く白雲の道

バグワン・シュリ・ラジニーシ

🔘質疑応答集

話者   バグワン・シュリ・ラジニーシ

翻訳   マ・アナンド・ナルタン

発行者   スワミ・アナンド・シャンタン

発行   RPJ

発売   株式会社 めるくまーる社