02
( …師(マスター)が 答えているのだ と 感じる。
或る意味では あなたがたの感じは 正しい。
なぜなら、あなたがたの深みから 答がやって来るときには、それは 師(マスター)からでも あるからだ )
ヒンドゥ教の人たちはいつも
真の導師(マスター)は あなたの内部に在る と言っている。
外にいる導師(マスター)は
ただ その 内 な る 師 を 引き出そうとしているだけ
あなたの その内なる師(マスター)を 機能させようとしているだけ。
そして内なる師(マスター)が ひとたびはたらきはじめたら
外の導師(マスター)の 仕事は 完了したことになる。
外の師は 内なる師の たんなる身代わりだったのだ。
私は あなたがたの 深 み ーー
ひとたび あなたがたの深みが はたらきだしたら
私は 必要ではなくなる。
ひとたび 私が
あなたがたの 深部が答だしたなと 感じたら
私は 答えることをやめるだろう。
私の答はすべて 実は あなたがたの質問とは関わりない。
いかにして あなたがたの内部に対応を 生み出させるかに関わっている。
そうすることによって あなたがたの内なる深部が語りかけを はじめられるように
あなたがた自身の意識が あなたがたの師(マスター)となるように ーー
もっと瞑想的でありなさい。
もっと 沈黙しなさい。
より深い静寂を あなたがたの内(なか)に 浸透せしめるがいい。
いったい 何をすればいいのだろう ?
どうしたら もっと 瞑想的になるだろう ?
或る意味では 直接的にできることは 何一つない。
あなたがたが直接 何をしようとも 頭(マインド)が介入するからだ。
もし あなたが沈黙 し よ う としても、それはできないこと。
なぜなら それは 頭がしようとしていることだから。
頭が介入するところには どこでも動揺がある。
思考(マインド)とは 動揺、思考(マインド)とは騒音 ーー
だから たとえあなたが沈黙しようと努めても
それは頭が 沈黙しようと 努めているのだ。
あなたは より以上の騒音を つくりだす。
そうなったら その騒音は沈黙に関わることになって
あなたは こうしてみよう、 ああしてみようと考えつづけ
ますます落ち着かなくなる だけだ。
沈黙に関して できることなど 何もない。
沈黙は すでに そこにある ーー
あなたがたが ただそれを在らしめればいいだけのこと。
それは ちょうど陽光のよう
あなたがたの窓は ぴったり閉ざされている……
太陽の光を 束にしたり バケツに入れたりして家の中に 持ってこようとしても それはできないよ。
そんなことは とてもできやしない !
もし やろうとしたら あなたは愚かというものだ。
だが 多くの人たちが これをやろうとしている。
ただ窓を 開けるだけでいい
戸を ひらくだけでいい。
そよ風を 渡らせなさい。
陽光が 差し込んで来るのを 受け容れなさい。
招き入れ、そして 待つがいい。
無理強いすることは できない。
強制すると、ものごとは かならず醜悪になる。
もし 人が 自分自身を強いて 沈黙させようとしたら
その沈黙は 醜悪で 痛めつけられたもの
強制された、人工的な ほんの表面だけのものに なる。
深いところには 動揺がある。
では 何をしたらいいのだろう ?
あなたの精神(マインド)を ひらいて待つがいい。
樹々を 見てごらん
金切り声をあげる インコを見てごらん
そして 聴くがいい。
何もしてはならない。
あなたの まわりで起こっていること すべてに
ただ 受け身に 敏感でありなさい。
水に 映る光
河の 流れ
騒音 ーー
子供たちの 遊ぶ声、笑い声、クスクス笑い ーー
ただ そこに いなさい、受け身の存在として
自分を ひらいて
耳を 澄ましながら
ただ 見ている
何も 考えることなく ーー
鳥たちが 樹々の あいだにいる。
音を たてたり、鳴き声を あげたり……
ただ 耳を傾けなさい、考えてはならない。
頭の中で、その 起こっていることについての次の場面を つくり出してはならない。
ただ 起こらしめるがいい。
と、遅かれ早かれ あなたは感じるだろう。
思考(マインド)が 消え去って沈黙が やって来るのを ーー
あなたは それが自分の上に降りて来るのを 実際に感じる。
それが、からだの 気孔ひとつひとつにまで 沁み入って
ますます深く入っていくのを 感じる。
最初のうちは それは ほんの一瞬だけだ。
なぜなら、あなたがたの 考 え る という その習慣は あまりに根深く、アルコールや麻薬に中毒している人のように、あなたがたは 考える ということに中毒しているからだ。
だから間隙(ギャップ)があるのは ほんの数秒のあいだだけ
またまた あなたがたは 考えることを はじめる。
あなたは 自分の上に 降り来たったこの沈黙について 考えはじめるかもしれない。
ああ これが導師(マスター)たちが ずっと語ってきている あの沈黙なのか……などと 考えはじめて、それを 壊してしまうかもしれない。
あるいは また
これが ウパニシャッドで言う 達成されるべきゴールとしての 沈黙か ……
詩人たちが ずっと語りつづけている沈黙、 理 解 を 超 え ま さ る 沈 黙 か……などと 考えはじめ、それを 取り逃がしてしまうのだ。
「02」おわり…「03」へ つづく
『マイ ウエイ』⚪流れ行く白雲の道
バグワン・シュリ・ラジニーシ
🔘質疑応答集
話者 バグワン・シュリ・ラジニーシ
翻訳 マ・アナンド・ナルタン
発行者 スワミ・アナンド・シャンタン
発行 RPJ
発売 株式会社 めるくまーる社