saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

第二章 「 解き放たれた愛 」 第四の質問 (03)

(…子供が生まれたときでさえ、すぐ その子にとびつき、操縦し、支配し、改善しはじめる
そして その生命(いのち)を だいなしにする
そうやって だれもが 親や社会によって 破壊されてきた )


女性に 恋をしたら、あなたは ただちに彼女を あるべき姿に改良し はじめる

そして その女性も、もちろん、たいへんな改良主義者だ

もし女性の 愛の犠牲になったら、そのときには あなたは もうなくなる
そのときには、彼女は あなたを改良しすぎるあまり、あなたから 別人を創り出す

二、 三年後 には、あなたは 自分が誰か 気づくことも できない
彼女は 切り、刈り、塗り・・・さまざまなことを する
「こういうふうに ふるまいなさい」
「こういうふうに しゃべりなさい」
「こういうふうに 話しなさい」



ある若い女性が ある男性に 恋をした
女性は カトリック教徒で、男性は ユダヤ教徒だった

その女性の家族は いたく心配して、「私たちは おまえを許せない」と 言った
その家族は 大金持ちだった
彼らは「もしその男と結婚したら、おまえは びた一文相続できないぞ」と言った
彼女は ひとりっ子だったので、全財産は 彼女のものだったのにーーー

さて、これは たまらない
そこで彼女は「どうすればいいの ?」と 訊ねた
すると家族の人たちは 言った
「まず彼を 改宗させなさい
彼を カトリック教徒に しなさい
そうすれば・・・」


そこで彼女は やってみた
そして とても嬉しくなった
そのユダヤ人は 女より金の方に興味があったので よろこんで従ったからだ
ユダヤ人はユダヤ人だ
彼は 非常に 乗り気だった
彼は聖書を読み出し、教会へ 行きはじめた
そして彼は 狂信的になった
ことは すっかりうまく 進んでいた
その女性は とても嬉しくなった
そして毎月、彼女は両親に、事態は完全に うまくいっていると 報告したものだった


ところが ある日、彼女は 家に帰ってくると 泣き叫んでいた
父親が 訊ねた
「どうしたんだい ? 何があったのかね ? 」

彼女はその男に 結婚してくれるよう頼みに行った
彼には用意ができていると思っていたのだ

彼女は父親に言った
「そう、彼は用意ができているわ
でも私は 改革しすぎたの
私は彼を改宗させすぎたのよ」

父親は とまどって、言った
「私には わからない
いったい どういうことだい、やりすぎたって いうのは ?」

彼女は答えた
「ええ、彼ったら 今度は カトリックの お坊さんに なりたがっているの
私は やりすぎたのよ」


あなた方の いわゆる「愛」は、多かれ少なかれ、他者を 改革している
あなた方は 愛しているから その人を改革したいのだ と 言いつづける
それは まったく 偽りだ
もしあなたが 愛したら、あなたはけっして 誰も改革しない
愛は 受けいれる
愛は 他者を あるがままに 尊重する


世界が あるがままで オーケイになったら
そのときはじめて あなたは 世界を愛することができる

革命家、政治家は 世界を愛することができない

ただ宗教的な意識だけが 世界を愛することが できる
そして 愛するとき、あなたは以前に 考えていた以上に 世界がオーケイだと知るに至る

そうなったら あなたはもっと愛する
そして 世界がオーケイであるだけでなく、途方もなく 美しい ということを見出すに至る

そうなったら ます ます 愛するようになる・・・

そして しだいに あなたは世界が 消えてゆくのを見出す

それは 神 そのものだ ーーー




第四の質問 終わり・・・第五の質問 (01)へ 続く