saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

質疑応答集「エゴは落ちるーーーたった今!」04

「エゴは落ちる---たった今!」04
…(瞑想とは 精神が 従事するものの まったく無い状態のこと。
それは或る深遠な “ 隠退 ” だ。
これはヒマラヤの山中に入っていくというような、たんなる表面的な隠退ではない。)


そんなことは隠退でもなんでもない。
なぜなら、またまた あなたはこのヒマラヤに 心占められることになるからだ。
あなたは そこで、世界を救っているような 空想を抱くこともできる。

ヒマラヤの山中に坐って瞑想しながら、あなたは 自分は世界を 第三次世界大戦から救っている、------いやそれとも
自分は 世界がユートピアに、平和な社会に向かうような そんな波動(ヴァイブレーション)をつくりだしている------、そう空想することだってできる。
そしてあなたは こういった空想に従事するのが楽しい。
あなたは 独りきりだから 誰も反論する人はいない
それは幻想だ
あなたは幻覚状態に入っているだけだと 論駁する人は誰もいない。

あなたがたが そういったことにほんとうに巻きこまれ 入りこんでしまうこともありうる。
エゴが またまた巧妙な新しいやり方で自分を主張しようとするのだ。


瞑想とは皮相的な隠退ではない。
それは、深い親密な本物の隠退だ。
撤退ーーー、何かに従事することから撤退するのだ。
これは、あなたが 何もしなくなる ということではない。
それが 何であれ、あなたはしていることを つづけてゆくがいい。
ただ
自分自身を 撤退させることだ。
ものごとに従事することに投じた資本を撤回しなさい。

そうなったら、あなたも
必要とされたい というこの絶えまない願望が なんと馬鹿げて愚かなものか感じはじめるだろう。
世界は あなたなしで うまくやっていける。
不活発になることなどまったくない。
大いに よろしい(グッド)。
今までのところ、大いに結構(グッド)
世界は あなたなしでもつづいているーーー

もし、 あなたにこれが理解できたら
これは 自由をもたらす。

もし理解できなかったら
そのときには あなたは打ち砕かれるような感じをもつ。

だから人々は、何かに 従事しつづける。
そしてエゴは
可能なかぎり 最大の “ しごと ” を 与えてくれる。
二十四時間、エゴは 人を 何かに従事させる。

どうしたら国会議員に なれるかを考え
どうしたら次官に、大臣に、総理大臣になれるか
どうしたら大統領になれるかと考える。

エゴは 次から次へ、次から次へと きりなくつづく。
間断なく それはつづけられる。
どうしたら もっと金持ちになれるか
どうしたら王国を手にすることができるか------

エゴは あなたに 夢を与え
内側を 絶えまなく働かせる。
ところが あなたはそれを、多くのことが 進行しているかのように 感じるのだ。


何にも従事することがないと
突如として あなたは 自分の内面の空虚さに気づく。
これらの夢は、その空虚さを埋めるものだ。

今日(コンニチ)、心理学者の言うところによれば
人は 食物なしでも少なくとも 九十日間は生きることができるが、九十日間、夢を見ないで生きていることはできないそうだ。
もし見なかったら狂いだす。
夢を見ることを許されなかったら、人は三週間で発狂する。
食物なしの三週間など害にはならない。
かえって健康のためにいいかもしれない。
三週間の絶食、いい断食になって 身体のシステムを若がえらせることだろう。
あなたはもっと活き活きと若々しくなるだろう。
しかし 三週間 夢を見ないとなると------
あなたは 発狂する!

夢を見るということは、何か 深い根をもった必要性を満たすものにちがいない。
そして
その必要性ーーー、それがあなたがたに従事することを与えるのだ。
真に従事することなしに それは人を従事させる。


あなたは坐って夢を追う------、好きなことは何でもできるし、世界全体が あなたの言う通りに従う。
少なくとも夢の中では------

誰も問題を引き起こす人はいないし、誰を殺したってかまわない。
あなたの好きなように 何でも変えられる。
あなたは そこでは “ 主人 ” なのだ。

エゴは
夢を見ているあいだが もっとも活気にみちている。
なぜなら そこでは あなたに敵対する人は 誰一人いないからだ。
いや それはおかしい! と言う人は誰もいない。
あなたは 完全に独りきり
欲しいものは何でもつくりだすし、欲しくないものは 何であれ壊してしまう。
夢の中では あなたはまったく強力で、全能になる。
夢が止まるのは エゴが落ちるときだ。

したがって これが “ しるし ” となる
実際、古いヨーガの教典には、夢を見ないということが〈覚醒〉に達した人のしるしとされている。
夢が止まるのは もう必要ないからだ。
それは エゴの要求だったのだ。



「エゴは落ちる---たった今!」05 へ つづく---