saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

「Intuition」OSHO 翻訳、山川紘矢*山川亜希子 ①

(P.14~)
 第1章 地図

理知とは 未知の世界を知ろうという努力だ。
そして、直観とは 不可知の世界に起こることだ。
不可知な世界に浸透することは可能だ、
しかし、それを説明することはできない。
感じることはできる。
しかし、それを説明することはできない。
身体が 自発的に機能するとき、それは本能と呼ばれる。
魂が 自発的に機能するとき、それは 直観と呼ばれる。
それらは似ている、しかし、それらは 全く違うものだ。
本能は 身体のものだーー粗雑なもの、
そして、直観は 魂のものだーー精妙なもの、
そして、その二つの中間にマインドがある、それは専門家であり、それは 自発的に機能することはできない。
マインドは 知識を意味する。
知識は 決して自発的になれない。
本能は 知性よりも深い、そして、
直観は 知性よりも高度だ。
両方とも 知性を超えたところにあり、両者とも良いものだ。


  頭、ハート、そして 存在

 あなたを理解するという目的のために、あなたという人間そのものを分別してみよう。
本来的には、あなたは 別々のものではありえない。
それは唯一の個であり、しかも、全体なのだ。
つまり、頭、ハート、そして、存在だ。

 知性は 頭の機能だ、本能は 身体の機能であり、直観は あなたのハートの機能だ。
そして、これら三者の背後に あなたの存在がある、その唯一の資質は 目撃することだ。

 頭は 考えるだけである、だから、それは決して結論するところまではゆかない。
それは言葉であり、言語的だ、しかし、現実に根ざしていないために 何千年にもわたる哲学的思考は 私たちに何一つとして結論を与えてはくれなかった。
哲学は これまでで最も無益な実習だったのだ。

知性は とても賢くて、質問を作ったり、答えを作ったりする。
そして、これらの答えの中から、さらに質問と答えを作り出す。
それは言葉の宮殿や、理論の体系を作り出すことはできるけれど、それらは ただの大ぶろしきにすぎない。

 身体は 知性を頼ることはできない、なぜならば、身体は 生きなければならないからだ。
身体の重要機能のすべてが 本能の手にまかされているのは そのためだーーたとえば、呼吸、心拍、食べ物の消化、血液の循環などだ。
あなたの身体の中の 非常に多くの作用が あなたのかかわりなしに活動している。
自然が あなたの身体に それ自体の賢さを与えていることはすばらしいことだ。

もしそうではなく、あなたの知性が 身体の面倒をみなくてはならないとしたら、あなたは 生きてゆくことができないだろう!
もしあなたが、夜中に、呼吸するのを忘れたらどうなるのだろうか?
寝ている間に、どうやって呼吸すればいいのだろう?
あなたは 考えることだけでもすごく混乱する。
この混乱の中で、だれが血液循環の面倒を見てくれるだろうか?
正しい量の酸素が あなたの細胞に達しているかどうか、誰が面倒をみてくれるだろうか?
あなたの 食べている食べ物を 要素ごとに選り分けて、必要な要素を必要な場所に送りこむなどということを誰がしてくれるだろうか?
このようなこと全体、ものすごい量の仕事が 本能によってなされているのだ。
あなたは 必要ではない。
あなたが 昏睡状態にいたとしても、それでもなお、肉体は機能し続けるだろう。

 自然は あなたの身体の 重要な機能すべてを本能に与えた。
そして、あなたの生を 意味のあるものにするすべてを そのままにした------なぜならば、ただ存在するだけ、ただ生きながらえるだけでは意味がないからだ。

あなたの生に 意味を与えるために、存在は あなたのハートに 直観を与えたのだ。

あなたの直観から 芸術、美学、愛、友情の可能性が生まれるーー創造性のすべては 直観的だ。

 しかし、市場は あなたの直観を必要としない。
市場は、愛や あなたの感性を扱わない。
それが扱うのは固形物、世俗的な物品だ。

そのために あなたの知性ーーもっとも表面的な部分ーーが機能する。
知性は市場で、あるいは、世間であなたを機能させることができるように、世俗的な生のためにあるのだ。
それは算数であり、地理であり、歴史であり、科学だーーすべての科学、すべての技術は あなたの知性によって創造されたものだ。
あなたの倫理、幾何学は 役に立つーーしかし、知性は盲目だ。
それは ものを作り続ける。
しかし、それらが 破壊のため使われるのか、創造のために使われるのかは知らない。
核戦争は 知性によって作り出される戦争になるだろう。


 知性にも用途はある、しかし、不幸なことに、それは あなた全体の 存在の主人になってしまったのだ。
それが 世界中で 膨大な問題を作っている。

 マスターは 身体、マインド、ハートの 三つの後方に隠れているーーそれが あなたの 存在なのだ。
しかし、あなたは決して、内側に入ってゆかない。
あなたの道は 外側に向かっている。
あなたの すべての感覚が 外側に向かっている。
あなたのすべての業績は 世間という外側の世界にある。


PP. 14ー17

「Intuition 直観」OSHO
2016年8月31日 初版発行

著者/OSHO

訳者/山川紘矢+山川亜希子

発行者/郡司 聡

発行/株式会社KADOKAWA