saleemのブログ

「 先ず一歩 内なる旅に 友は無し 」Zen柳

質問…「OSHO, いつかあなたは『生は相関関係にある---すべてが関わり合っている』とおっしゃいました…」08

(…それが難しいのは、あなたが決意しないからだ。
もしあなたが決意すれば、不可能なことは何もない。
まさに その決意で、変革が始まる。)


マハヴィーラに関する こういう話が伝わっている。

彼は 家を出ることに決めた。
が、その時、彼の母親は まだ生きていた。

彼女は こう言った。
「行かないでおくれ。
私が死ぬまでは、世間を捨てないでおくれ。
もう二度と、世間を捨てるということは言わないでおくれ。
おまえは 愛を説き、非暴力を説いている。
でも、もし おまえが世間を捨てるなら、それは私を殺すことになるよ。
だから言わないでおくれ!」と。

…略…

それで彼は そのことを話すのを止めた。
二年間 マハヴィーラは 話すのを止め 沈黙を守った。

その後、彼の母親は亡くなった。

そして ある日、彼は 沈黙を解き 兄に聞いた。
「もうお母さんは死んだのだから、私が世間を捨てるのを 許してください」と。

兄は怒って「何て馬鹿なことを言っているんだ、おまえは?
俺たちは、大切な存在を失って苦しんでいるんだぞ。
お母さんが死んだというのに、おまえは 世間を捨てるとぬかしているのか?
一切 そのことは 口に出すな!」と 言った。


マハヴィーラは再び 二年間、沈黙を守った。

家族のみんなが、またショックを受けた。
どういう類いの放棄だ、これは?

が、その時みんなは、マハヴィーラが 家にいた と思っていたが、実際、彼は ここにいなかったのだと感じ始めた。

彼は 全くの不在だった。

家族の誰もが、彼がそこにいる と感じてはいなかった。


何ヵ月かが過ぎ、突然、誰かが言った。
「マハヴィーラは どこだ?」と。

彼は、ただただ影のような存在になった。


彼は 家にいたのだが、余りにも 不在のような存在になっていたので、ある日、家族全員が集まって こう言った。
「もしおまえが そうしているなら、世間を捨てるのを許すことが、義務だろう。
行っていいぞ。
どうせ、おまえはもう家を出てしまっているんだから」と。

まさにその日、マハヴィーラは家を出た。


誰かが彼に聞いた。
「どうして、あなたは 逃げなかったのですか?」
「どうして 家から逃げ出さなかったのですか?」

すると彼は言った。
「その必要は なかった。
私は その時はもう内なるジャンプをしていた。
世間を捨てよう と決意した日、私はサニヤシンになった。
そこには、私の影がいただけだった。
影もなかったら、母が動揺しただろうからね。
家を出る必要はなかった。
影が そこにいたからね。」
「私は そこにいなかった。
家を出る決意をした まさにその日、ことは起こった。
その四年間は、私にとっては 全く何でもなかった。
私は 影だった。
だから、家に ずっといることができた」と。



人が ジャンプする決意をしたその日、ジャンプは すでに なされている。
なぜなら、その 決意 が ジャンプだからだ。

「自分は 深い捕らわれの状態にいる」と 気づくことでさえ、また、そのことを 意識することでさえ、その捕らわれから抜け出すことだ。

そうなれば、遅かれ早かれ、その捕らわれの状態は、あなたにとっての檻では なくなる。


だが西洋心理学は、非常に害のあるマインドの在り方を作り出している。
それらは「あなたが七才の時、あなたはすでに完成している。
もうあなたの運命は定まっている。
だから それ以後には何もできない」と言う。

もし それが あなたの考えになれば、何もできない--- が、それは、あなたが もう完成しているから ではなく、その考えゆえに 何もできない ということだ。


…09へ 続く



「究極の錬金術 Ⅱ 」古代の奥義書 ウパニシャッドを語る  by OSHO,

(翻訳者) スワミ・ボーディ・イシュワラ
(発行所) 市民出版社