「二つの困難」03

 まず最初に 所有が入ってくる。
それが根本的な毒だ。

子供は「これは自分のものだ」と言い立てるようになる。

ひとたび〈自分のもの〉が入ると、あなたは あらゆる人の 競争相手になる。
〈自分のもの〉が 入ったが最後、あなたの生は 競争、苦闘、戦い、暴力、攻撃性の 生となる。

 〈自分のもの〉の 次に来るのが〈自分〉だ。
「これは自分のものだ」と 主張できるものを持っていると、その主張を通じて、突然、「自分は 所有物の中心だ」という考えが現れる。

所有物が 自分のなわ張りとなり、その所有物を通じて 新しい考えが現れる---それが〈自分〉だ。


 この〈自分〉に 慣れるようになると、自分には 境界があり、その境界の外にいるのが〈あなた〉だ ということが はっきりと見えてくる。

他者というものが明確になり、いまや ものごとは ばらばらになりはじめる。


 宇宙は ひとつであり、統合体だ。
何ひとつ 分かれていない。

あらゆるものが、ほかの あらゆるものとつながっている。

それは とてつもない連鎖だ。


 あなたは 大地とつながり、木々とつながり、星々と つながっている。

星々は あなたとつながり、木々や河川や 山々と つながっている。

あらゆるものが 互いにつながりあっている。
分離しているものなど ひとつもない。

分離は ありえない。
それは 不可能だ。


 あなたが 呼吸をし、息を吸い、息を吐くたびに、たえまなく存在とのあいだに橋が架けられる。

食べるとき、存在が あなたのなかに入ってくる。

排便したら、それは肥料となる。

木になっているリンゴは 明日には あなたの体の 一部となり、あなたの体の一部は 体の一部でなくなって肥料となり、それが 木の食料となり・・・たゆまぬ やり取りがある。

それは 一瞬も止むことがない。

それが止んだときに、あなたは 死ぬ。


 死とは 何だろう?
分離こそが 死だ。

統合されることが 生きていることであり、統合から 外れることが 死だ。

だから「私は 分離している」と 思えば思うほど、いっそう あなたの感性は乏しくなり、さらに死んだように、鈍重になる。

「私は つながっている」と 感じれば感じるほど、ますます、この森羅万象が あなたの 一部であり、また あなたも この森羅万象の一部となる。

自分たちは 互いに仲間どうしなのだ と理解するやいなや、ただちに視野が変わる。

そうなれば これらの木々も 異質なものではない。
彼らは絶え間なくあなた方に 食べ物を与える準備をしている。

息を吸うとき、あなたは酸素を取り入れ、息を吐くときには 二酸化炭素を与える。
そして、木々は二酸化炭素を 取り入れ、酸素を吐き出す。

そこには たゆまぬ交感がある。

私たちは 調和している。
実在は ひとつの統合なのだが、〈自分〉とか〈あなた〉という概念のために、私たちは 実在から逸脱している。

そして いったん間違った概念が 内側に定着すると、あなたの 視野全体が 逆さまになる・・・。



…「二つの困難」04に 続く

MEDITATION
THE FIRST AND LAST FREEDOM by OSHO,
「新瞑想法入門」
(翻訳) スワミ・デヴァ・マジュヌ
(発行) 瞑想社
(発売)(株) めるくまーる