第七章「一切の夢が やむとき」P.283~
“安心も不安も迷いの故だ。
光明とともに、好悪は消える。
すべての是非は、無知なる解釈によって起こる。
夢のようなもの、空中の華のようなもの、
捕らえようとするのは愚かなことだ。
得だとか、正しいとか、間違っているとか、
そのような思いは、ついには一瞬にして止むべきものだ。
一つの眼が眠らなければ、
一切の夢は自ずから止む。
思いがどんな区別もしなければ、
万物は、そのあるがままで、
ただ一つの精髄の顕れになる。
この精髄を理解することが、
あらゆる混乱からの解脱だ。
一切が等しく見えるとき、
永遠の自己に到達している。
そこは比較も比喩も不可能な、
因果の絆の断たれた所だ。”
…②に続く