OSHO 講話録「アティーシャの 知恵の書」②

(①の、P.38からの続き)
 
「合わせること、送り出すこと、そして受け取ることを 一緒に訓練せよ」 「呼吸に乗せて、これを行うこと」

 今、あなたは空を体験したーーーこれが彼の学んだことだ。
この経文までは、彼は 最初の師、ダルマキルティとともにいた。
この経文からは、二番目の師、ダルマラクシタだ。

「合わせること、送り出すこと、そして受け取ることを一緒に訓練せよ」
「呼吸に乗せて、これを行うこと」

 さて、彼は言っている。
慈悲深くあり始めなさい、と。
そして その技法とは、あなたが息を吸い込むときーーーいいかな、それは最も偉大な技法の一つだーーー息を吸い込むとき、自分は 世界のあらゆる人々の すべての不幸を吸っているのだ、と思いなさい。
すべての暗闇、すべての否定性、あらゆる所に存在する すべての地獄、あなたは それを吸い込んでいる。
あなたのハートの中へ吸収させなさい。

 いわゆる 西洋のポジティブ思考の人々について、読んだり聞いたりしたことがあるかもしれない。
彼らは全くその反対のことを言っているーーー彼らは、自分たちが何を言っているのか わかっていないーーーつまり「息を吐くときは、自分の不幸と否定性のすべてを吐き出しなさい。そして息を吸うときは、喜び、肯定性、幸福、明るさを吸い込みなさい」と言っている。

 アティーシャの技法は まさにその反対だ。
息を吸うときは、過去-現在-未来における世界の生きとし生けるものの 不幸と苦しみを吸い込みなさい。
そして息を吐くときは、あなたの すべての喜び、すべての至福、すべての祝福を吐き出しなさい。
息を吐いて、あなた自身を存在の中へと注ぎなさい。
これは すべての苦しみを飲み込み、すべての祝福を外側の世界へ注ぐという 慈悲の技法だ。

 そして やってみると、あなたは驚くだろう。
自分の内側に 世界のすべての苦しみを受け入れると、たちまち それは苦しみではなくなる。
ハートは 即座にエネルギーを変容させる。
ハートとは 変容させる力だ。
不幸を吸い込みなさい。
すると 祝福に変容されるーーーそうして、それを吐き出しなさい。

 ひとたび自分のハートは この魔法、奇跡ができるとわかったなら、何度もそれをやりたくなる。
試してみなさい。
それは 最も実用的な、簡単な技法の一つだ。
そして すぐに結果が出る。
今日、実際に 試してごらん。

 それは仏陀と 彼のすべての弟子たちのアプローチの一つだ。
アティーシャは、同じ伝統、同じ系列の仏陀の弟子だ。
仏陀は 弟子たちに何度も言っている。
「来て、確かめなさい!」。
彼らはとても科学的な人々だ。
仏教は この地上で最も科学的な宗教だ。

 そのため仏教は日々、ますます世界中に広まっている。
世界が より知性的になるにつれて、仏陀は ますます重要になっていくだろう。
それは必然だ。
人々が ますます科学を知るにつれて、仏陀は大きな魅力を持つようになる。
なぜなら彼は、科学的な思考(マインド)を納得させるからだ。

 彼は語る。「私の言うことは 何であれ実践可能だ。
私はあなたに『信じろ』とは言っていない。
そうではなく試してみなさい。
そして、自分自身で実感できたときだけ、それを信頼しなさい。
実感できなければ 信じる必要はない」

 この美しい慈悲の技法をやってみるがいい。
すべての不幸を受け取り、すべての喜びを流し出すのだ。

「合わせること、送り出すこと、そして受け取ることを一緒に訓練せよ」
「呼吸に乗せて、これを行うこと」

③へ 続く……


PP. 38-41